星野監督の熱さ&岡田監督の緻密さ 阪神・藤川監督が兼ね備えるW名将イズムの系譜 藤本コーチ激白

 阪神を2年ぶりのリーグ優勝へ導いた藤川監督を支えた首脳陣も、さまざまな思いを抱いてシーズンを戦った。コーチが今季を振り返る「2年ぶりV奪還 コーチに聞く」。藤本敦士1軍総合コーチ(47)は実質のナンバー2として、指導経験のない指揮官と濃密なコミュニケーションを取った。藤川監督を歴代の監督と照らし合わせながら、自身の役割を語った。

 ヘッドコーチという役職を置かない中、1軍総合コーチという肩書を与えられた。藤川監督に次ぐ、実質のナンバー2。ベンチでも常に隣で立ち、右腕として143試合を戦い抜いた。2015年からタテジマのユニホームに再び袖を通し、指導経験は11年。藤本コーチが大事にしていたことは何なのか。

 「監督の考え方をまず理解することと、チームがやりたいことに対して後ろ向きにならず、前向きに背中を押せるように心がけています」

 藤川監督や他のコーチ陣の意見を、選手らに共有するのも仕事の一つ。「選手のためにどうなるのかというのを話し合いながら、まとめた上で選手に伝える」。これは「今までのコーチ業とそこまで変わらない」と過去の経験が生きた。

 選手として、コーチとして多くの監督と接してきた。藤川監督は誰に似ているのか。「星野さんの熱いところも持っていますし、岡田さんの緻密なところも持っている」。星野監督と岡田監督という、名将の長所を兼ね備えているのだから最速優勝も納得できる。

 その上で「いろんな面を出してくれる。それは藤川監督の(特有のもの)っていう、誰に似ているとは言いづらい」と独自のすごさもあることを明かした。現役時代は守護神として九回の3つのアウトを取ることに全力を尽くした。だから「九回は3アウトを取るまで分からないっていう怖さを一番分かっている」と語る。

 どれだけ優位でも、どれだけ劣勢に立たされても、最後まで戦い抜く。「監督になっても、最後まで絶対に気を抜かない。そういう熱さがすごいある」。常に隣で接するからこそ、27個のアウトを取るか、取られるかに全力を注いでいることを知っているのだ。

 ここからは短期決戦に突入する。「選手が気持ち良くプレーするために何をすべきか、僕らが一生懸命やっていく。締めていくところは締めていかないといけない」。厳しさのある藤川監督の下で、藤本1軍総合コーチは多くの役割を全うしていく。

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