阪神・藤川監督 フェニックスで本気タクト 超異例1軍監督ベンチ入り CSへ主力組を自らチェック

 笑顔で練習を見守る藤川監督(撮影・立川洋一郎)
 藤川監督(手前)が見つめる中、打撃練習する大山(撮影・山口登)
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 阪神・藤川球児監督(45)が3日、甲子園球場で行われた全体練習後に取材に応じ、6日から始まる「みやざきフェニックス・リーグ」でベンチに入って、指揮を執る意向を明かした。本来は若手主体となる同リーグでの、1軍監督のベンチ入りは極めて異例。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルに向けた貴重な実戦機会だけに、主力組の調整ぶりを自らチェックして、日本一への道筋を描く。

 レギュラーシーズン143試合を戦い終えた翌日も休むことなく、次なる戦いへのスイッチを入れた。小雨の中、精力的に体を動かす選手たちを、「普段とやっていることは一緒です」と見守った指揮官。CSファイナルまでの調整期間に“球児流プラン”を盛り込んでいることを明かした。

 宮崎が舞台となるフェニックス・リーグに、自身も初日となる6日から参戦することを表明。「週明けから宮崎の町にお世話になります。おいしい料理を楽しみに行かせていただきます」。おどけ節を交えつつ“本来の目的”に触れた。

 「宮崎に行けばゲームの4時間は本気でいく、自分の目の前では真剣にやってもらう、ということですね。今までの通りですね。私が監督としてベンチにいるということは、その4時間は体を借りるということ」

 球界全体を見渡しても異例となる、フェニックス・リーグでの1軍監督のユニホーム姿。今年と同様、CSファイナルを前に主力も参加した2023年は、岡田監督が視察に訪れたが、私服姿で指揮を執ることはなかった。矢野政権、金本政権では、監督は不参加だった。

 1軍メンバーでは前川、梅野、坂本らが初日から帯同予定。佐藤輝、森下、近本らは11日からの第2クールで合流見込みとなっている。CSに向けて勢いの重要性を訴える藤川監督だが、「勢いのある選手が出てきてほしいか」と水を向けられると、「出てくるでしょう」とポストシーズンで輝く“ミスター・オクトーバー”の出現に自信をにじませた。

 「だいぶ前から、そういうふうに選手の起用は始めていますから。今からやってるようじゃ遅いと思います」。運命を分ける短期決戦が控えていても、ジタバタすることはない。CSファイナル突破へ、そしてその先に待つ日本一へ、準備は着々と進んでいる。

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