阪神・藤川監督「負けることが平気になったんです」「(胴上げ)ファンのみなさまを代表して、みんなにしてもらっている気持ち」

 「阪神2-0広島」(7日、甲子園球場)

 甲子園の夜空に5度、舞った。優勝マジックを1としていた阪神が2-0で広島を下し、2023年以来、2年ぶり7度目のリーグ優勝を達成した。就任1年目の藤川球児監督(45)は阪神の新人監督では史上初のV。9月7日の優勝は1990年9月8日の巨人を上回り、2リーグ制以降では史上最速となった。投打に隙のない戦いを続けてきた藤川阪神が、2位以下を大きく引き離す大独走でゴールを駆け抜けた。藤川監督の主な優勝インタビューは以下の通り。

  ◇  ◇

 -まずは今の率直な思いを聞かせてください。

 「いやあ、選手たちが強いわ(笑)」

 -藤川監督が引退会見で母親と表現した、この甲子園のマウンドで5回宙を舞いました。胴上げの気持ちは。

 「胴上げされている時は、ファンのみなさまを代表して、みんなに胴上げしてもらっている気持ちで上がっていましたが、本当にみなさんの応援があってここまで来ました。最高の気持ちです」

 -優勝までの道のり、振り返るといかがですか。

 「毎日が、すごく長く感じるかなと思っていましたけど、今考えてみると昨日のことのようで。昨日まであそこで解説をしていたような。それだけ一瞬で過ぎ去ったような一年で」

 -今年はこれでいけるという手応えがあった時期があれば。

 「交流戦で負け始めた時から、交流戦で連敗が止まる少し前ですかね。負けることが平気になったんですよね、はい。叱咤(しった)激励というのが自分の力に変わるというふうにタイガースに育てていただいたので、叱咤激励というのはどんと来いという感じになったので、自分が強くなりました」

 -鉄壁の投手陣を作り上げた。

 「投手陣はたくさん登板したんですけれど、坂本と梅野と、たくさんのキャッチャーはいないので、本当に二人が精いっぱいやってくれたので。どんな投手が出ても素晴らしい成績を残せたというのはキャッチャーのおかげですね」

 -新人監督が優勝するのはタイガースでは初。

 「難しさは先ほども言いました選手たちとの距離感。それからOBのみなさま、今までたくさん、僕は若いですから、お世話になった先輩方から距離を置いて、グラウンドに没頭する形でずっと立ち続けたので、そこの辺りはまたいつか、先輩方に、戦うためだったのでお許し願いたいと思いますね」

 -9月7日、史上最速での優勝。本当に強いタイガースだった。

 「何が強かったかということが、みなさまにまだ分からない。その辺りが本当の強さだと思いますから」

 -この後は厳しい戦いも予想される。

 「この143試合というのはペナントレースという競技でして、ペナントを取る、その1チームだけがチャンピオンですから。われわれがリーグチャンピオンです」

 (ここで大歓声)

 「なので、この後のファイナルステージ、クライマックスシリーズというのは、私たちにとっては別のステージになります。このリーグチャンピオンというのは絶対に消えないので、この誇りを胸にですね、また別のゲームをみんなで戦っていきます」

 -最後に、世界一とも言われるタイガースファンに優勝報告を。

 「3月にはドジャースとカブスも倒しましたので」

 (また大歓声)

 「阪神タイガースファンというのは今最も、日本で熱いファン。タイガースの伝統を引き継いで、つなげていただいて、世界に誇れる阪神タイガースにしていきましょう!」

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