【谷佳知氏の眼】被弾の阪神・伊原 磨いてほしい「大胆かつ繊細」な投球

 「DeNA5-4阪神」(28日、横浜スタジアム)

 阪神は追い上げ及ばず敗れ、連勝が4で止まった。先発の伊原が2本塁打を浴びて5回3失点で降板。2番手の湯浅も知野に2ランを献上した。打線は初回に佐藤輝の33号2ランで先制後は沈黙したが、九回に1点差に迫る粘りをみせた。デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は伊原ついて「大胆さを感じた一方で、もう少し繊細さがあれば」と指摘した。

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 投手でも、野手でも、一流と呼ばれる選手は「大胆さ」と「繊細さ」を状況に応じて、絶妙に使い分けてくる。先発した伊原の投球には持ち前の大胆さを感じた一方で、もう少し繊細さがあれば、と思わされる場面があった。

 二回無死二塁で松尾に対して、初球から懐を積極的に突いていき、2ストライク2ボールと追い込んだ。そこから3球ファウルの後、内寄りのスライダーを左翼席に運ばれた。失投というよりも相手にうまく打たれた形ではあったが、まだ1球、ボール球を投げられる余裕があった。もう少し、慎重に攻めていくこともできたように思う。

 伊原にはどの球種でもストライクを取れる高い制球力があり、初球からどんどん打者を攻め込んでいける度胸もある。ただプロ1年目で夏場を迎えて疲れがあるのか、ここにきて繊細さという面ではもう少し、詰めていける部分があるように感じている。

 チームには同じ先発左腕で、大胆かつ繊細な投球という点では一枚も二枚も上の大竹、伊藤将といういい見本がいる。間近で学びながら、磨きをかけていってほしい。

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