「明治神宮大会・大学の部・２回戦、青学大８－４日本文理大」（１８日、神宮球場）

　阪神からドラフト１位指名を受けた下村海翔投手（２１）＝青学大＝が先発し、６回２／３を５安打２失点（自責１）、４奪三振で最速は１４７キロだった。

　初回は先頭に四球を許すも、後続を絶って無失点に抑える順調な立ち上がり。二回も直球にカーブ、フォーク、カットボールを織り交ぜる緩急自在の投球で三者凡退に。２点リードの三回は先頭の粟国に左中間への二塁打を許し、永谷の犠飛で失点。四回、五回は四球を出しながらも無失点で切り抜けた。

　六回は１死から新里に左前打を浴びると、島袋は右飛に打ち取ったが、続く片桐に右前打を許し２死一、三塁に。それでも東門をフォークで遊邪飛に仕留め、追加点を許さなかった。

　４点リードの七回もマウンドに上がったが、味方の失策などから連打を浴び、失点。なおも２死一、二塁となり、１００球を投げ切ったところところで交代を告げられた。

　試合後は「チームが勝てたことが一番なんですけど、自分の投球には全然満足していない。チームが勝って次に進んだので、また次に投げるチャンスがあったときは、そこではもっといい投球ができるように調整したいと思います」と振り返った。４四球を与えたことに「チームにもなかなかいいリズムを持っていけなかった」と反省した。

　公式戦では高３の夏以来の打席にも立ち、バントも成功し「バントは…自信はないですけど、中に転がせばなんとかなるかなと思って」と笑顔。逆方向へ大きな飛球も放った。

　青学大の安藤監督は「状態としてはそこまで良くはなかったんですけど、しっかりゲームを作ってくれた」と評価。スタンドから見守った阪神の吉野担当スカウトも「もうちょっと本来はいいんですけどリーグ戦と違って、堅さはあったと思うんですけど、しっかり投げられたのかな」と話した。