阪神・青柳 エースの矜持!今季2度目完封 独走ヤクルトまたねじ伏せ圧倒的セ投手“6冠”

 完封で9勝目を飾り笑顔の青柳(撮影・飯室逸平)
 青柳は左打者を並べたヤクルト打線相手に力投。打者は村上
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 「ヤクルト0-8阪神」(8日、神宮球場)

 無双や!阪神・青柳晃洋投手(28)が9回3安打無失点の好投で、4月22日のヤクルト戦以来、今季2度目の完封勝利。自身6連勝で両リーグ単独トップの9勝目を飾り、投手6冠に立った。敵地・神宮で無傷の5連勝となる首位相手の快投。エースは高らかに逆転優勝を宣言した。

 ごく自然に、当たり前のように、九回のマウンドへ上がった。2死から山崎を一ゴロに。青柳の表情がホッと和らいだ。リーグトップタイとなる今季2度目の完封勝利。首位・ヤクルトを3安打に封じ、両リーグ単独トップの9勝目を挙げた。

 「僕たちもまだ優勝を目指しているので、トップのチームをたたかないといけないという気持ちだった」

 序盤から持ち味を発揮した。初回と四回には、いずれも1死一塁で宮本を二ゴロ併殺に。昨季対戦打率・364と相性を買われてスタメンに並んだ相手に仕事をさせなかった。

 ヤマ場は五回。先頭・村上に左前打を浴びるなど2死三塁とピンチを招いた。それでも、中村を低めカットボールで空振り三振に。「誠志郎(坂本)のことを信じて投げるだけだった」とスコアボードにゼロを並べ続けた。

 矢野監督が「素晴らしいとしか言いようがない」と称賛したように、まさに無双状態だ。この日の8奪三振を含め、奪三振数は中日・柳を抜いてリーグ1位の「86」に。同1位を維持する防御率は1・36となった。勝率9割、4完投を合わせて“6冠”と圧倒的だ。

 エースとして-。いや、まだだ。真のエースとなるために。湧き上がる感情を抑えられなかった。前回1日・中日戦(バンテリン)。当然のようにバッティンググローブをはめ、七回の打席へ備えていた青柳に交代が告げられた。1点ビハインド、6回95球で降板。これまで見せたことのないような険しい表情をベンチで浮かべた。

 「まだエースじゃないとは思っていますけど、自分が軸で回っている自信はありました。1イニングでも1球でも多く投げたいという中で、0-1で負けている状況でマウンドを降りるというのが…」。調子は悪かった。打順も結果的には1死二塁の好機で巡ってきた。ただ、「あそこで降りちゃいけないし、降ろされちゃいけない」。強い自覚が、どこまでも高みへと押し上げるのだ。

 ヒーローインタビューの最後にもう一度、言った。「僕たちは優勝を目指している。まだまだ上がっていく」。神宮の夜空に、史上最大の逆襲宣言を放った。

 ◆神宮5連勝! 青柳が神宮での連勝を5に伸ばした。最後の黒星は2019年8月7日。翌20年6月23日からこの日まで先発7試合で無傷の5勝、防御率1.11の好成績。

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