【岡田彰布氏の眼】阪神・佐藤輝はとにかく打て 伊藤将、中野は“2年目のジンクス”気にするな

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が、自身の見識を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」-。287回目はプロ2年目を迎える阪神の伊藤将司投手(25)、中野拓夢内野手(25)、佐藤輝明内野手(22)3選手それぞれの心構えと調整法を説いた。

  ◇  ◇

 年が明けて、キャンプインまでもう3週間やなあ。昨季は新人特別賞に選ばれた伊藤将、中野、佐藤輝は2度目のキャンプになる。今季は主力として期待されるだけに自主トレ、キャンプでの調整は重要やな。

 中野は昨季途中から最後までショートで出たからポジションは決まってるし、伊藤将も今年も先発でという形でスタートできるやろう。俺も1年目は途中から5番を打って新人王になって、2年目は二塁で5番というキャンプの入り方やった。ええ意味での余裕があったし、2人も同じ感じで入れると思う。

 だけど、佐藤輝だけは立場が違うよな。昨季は失速する形で終わって、立場が決まってへん。ポジションも右翼が有力みたいやけど、キャンプは三塁の練習もやるみたいやしな。そういう状況でキャンプを迎えるわけやから、そら本人には不安もあるやろう。

 でも、痛めていた左膝は順調に回復しているみたいやし、打撃練習を再開したら、とにかく打つことに専念せなあかん。はっきり言うて。「どこのポジションを守る」とか考えながらじゃなくてな。

 新人だった去年と同じような気持ちで準備して、しっかりと打てるスイングを作って、キャンプでも打つことに重きを置くべきやろう。首脳陣に外せないと思わせるぐらい打てれば、ポジションは首脳陣があとから決めるという感じになるやろうな。

 中野と伊藤将は自主トレ、キャンプと自分の課題に取り組むと思う。2人はシーズンに入って結果が出なかったら、周囲から「2年目のジンクス」と言われるかもしれへん。でも、そういう声が聞こえても気にする必要はないんよ。だって、投げるにしても打つにしても、ストライクゾーンは決まった大きさしかないんやから。シンプルに考えてプレーした方がええ。

 打てへんようになったら「去年とちょっと違うな」と思うかもしれんけど、それは結局は毎年、一緒なんよ。一年一年、相手が進化しても、自分も慣れて経験を積んで、進化しているわけやから。とにかく開幕までは余裕を持って、自分のやるべきことをやってほしいな。

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