6月無傷の青柳 月間MVP見えた 7回2失点で7勝目チームの連敗を「絶対止めたかった」

 6回、青柳はグラブをたたきベンチに戻る(撮影・山口登)
 2回、近本のタイムリーで三塁へ激走する一走・青柳(撮影・飯室逸平)
2回、青柳は村上にソロを許す(撮影・山口登)
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 「阪神5-3ヤクルト」(29日、甲子園球場)

 阪神・青柳晃洋投手(27)が7回5安打2失点、101球の熱投でチーム単独トップの7勝目を挙げた。

 初回は最高の立ち上がりを見せた。先頭の塩見にはカウント1-2から外角に逃げていくスライダーを振らせ、空振り三振。続く左打者の青木には内角に食い込むスライダーで同じく空振り三振。3番・山田には3球スライダーを投じた後、最後に143キロ直球を投じ、これまたバットを空に切らせた。圧巻の3者連続三振だった。

 しかし、二回に痛恨の一発を浴びた。先頭の村上に甘く入ったカットボールを右翼席へ運ばれた。村上の23号ソロで先制点を献上してしまった。

 それでも青柳はバットで貢献する。1点を追う二回2死から梅野が右前打で出塁し、この日初打席を迎えた。初球から積極果敢に振り、田口のツーシームを左前に運び、チャンスメークした。梅野の安打を起点に佐藤輝まで7者連続単打を放ち、一挙に5点を奪った。青柳の必死に食らいついた一打が生きた。

 4点リードの四回には中村の右犠飛で1点を返されたが粘りの投球を続け、今季10度目のクオリティースタート(6イニング以上を投げ、自責点3以内)を達成した。

 6月の成績は圧倒的だ。この試合までに3試合に先発し、無傷の3連勝中で同月の防御率も0・78と抜群の安定感を誇ってきた。

 投手部門月間MVPが有力と言える立場にいる右腕。この試合の7回2失点という結果で月間防御率は1・20に上がったが、月間4連勝。月間MVP獲得の可能性がグッと高まった。チームの連敗を3で止めた青柳はヒーローインタビューで「(チームの)連敗を絶対に止めるという気持ちでマウンドに上がった。きょうでいい流れになったと思う」と声を弾ませた。

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