阪神・ドラ1佐藤輝「さ(3)とう(10)の日」から伝説スタート 甲子園1号&3安打

 5回、左越えへ2ランを放つ佐藤輝
 5回、田中広の打球を後逸する佐藤輝
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 「オープン戦、阪神9-3広島」(10日、甲子園球場)

 3月10日は文字通り「さ(3)とう(10)の日」や!阪神のドラフト1位、佐藤輝明内野手(21)=近大=が甲子園初アーチを放った。五回2死二塁で、左中間席へ豪快に叩き込むオープン戦2号2ラン。阪神新人のオープン戦2本塁打は1987年八木裕以来。しかも3安打の固め打ちと、まさにこの日は“さとう祭り”。黄金ルーキーの輝きは日に日に増すばかりだ。

 強烈な衝撃音が甲子園に響き、佐藤輝が豪快にバットを放り投げた。黄色いメガホンが大きく揺れる。虎党のみならず、鯉党も悠然とダイヤモンドを回る怪物にくぎ付けだ。待望の聖地1号は衝撃の“野人弾”。一塁ベンチに戻ると白い歯を見せ、控えめなゴリラポーズで喜びを表した。

 3点リードの五回2死二塁。直前の三塁守備で田中広の高いバウンドの打球を後逸する“プロ初失策”を犯しており、汚名返上に燃えていた。1ボールからの2球目。スコットが投じたツーシームを強振。「しっかり捉えることができたので、打った瞬間いったと思いました」と振り返る会心のオープン戦2号2ランは、左中間席最深部に着弾した。

 「阪神ファンの皆さんの前で打った一本。特別なものになるんじゃないですか」。阪神の新人選手でオープン戦2本塁打以上を記録したのは1987年の八木裕以来34年ぶり。80年の岡田彰布、69年の田淵幸一など後に猛虎を彩るレジェンドたちとも肩を並べた。

 二回には、人気野球漫画「ドカベン」に出てくる坂田三吉が得意とする“通天閣打法”のように、高々と打ち上げた打球が風にも乗り、ファウルゾーンからフェアゾーンに戻ってきてポトリ(記録は三塁内野安打)。キャンプ中の実戦から第1打席では、14打数10安打、打率・714と驚異的な数字をマークしている。この日は2打席目にも右翼線を破る二塁打を放ち、3安打2打点と爆発した。

 矢野監督は「別にびっくりもしない。(佐藤)テル自身が目指しているところはもっと上のところにあるしね。ある意味、普通かなと思う」と怪物の大進撃を冷静に受け止めている。あと三塁打を記録すればサイクル安打達成だったが、六回終了時点でお役御免。試合後は筒井外野守備走塁兼分析担当コーチと居残り特守に励んだ。

 オープン戦5試合で打率・389、2本塁打、4打点。佐藤輝は「もっとファンの皆さんの前で打てるように、必死に頑張っていきたいと思います」と宣言した。3月10日。伝説の序章が始まった。

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