阪神、大脱出!梅ちゃんV押し出し&糸原トドメ打!借金ゴメン、連敗6で止めたぁ 

 「交流戦、阪神5-3西武」(21日、甲子園球場)

 暗く、長いトンネルを抜けた先に、最高の笑顔があった。同点の七回1死満塁から、阪神・梅野隆太郎捕手(28)が決勝の押し出し死球。八回には糸原健斗内野手(26)が値千金の中前適時打を放ち、連敗を6で止めた。選手会長と主将の意地が結実して貯金1。再神撃開始や!

 ウイニングボールをつかんだ梅野は、右拳を握って駆け出した。マウンドでは主将・糸原を中心に歓喜の輪が広がる。矢野監督は安どした表情で、ハイタッチを繰り返した。12日・ソフトバンク戦以来9日ぶりの勝利。暗く長いトンネルの出口に、ようやくたどり着いた。

 「1つ勝てたっていうことで、みんなが本当に前を向いていけるモノにしてくれたと思う」。甲子園では9日以来、12日ぶりとなる勝利のあいさつ。4万4160人が詰めかけたスタンドを見渡し、何度も手を振った。

 執念が結果に結びついた。6連敗中は5試合が逆転負け。この日も四回に2点差を追いつかれたが、この試合は違った。

 七回1死満塁。梅野が押し出し死球で勝ち越し点を生み出した。どんな形でもいい。とにかく点が欲しかった。「いつか勝つだろうではダメ」。選手会長は手を叩きながら一塁へ駆け出した。

 キャプテンも続いた。八回1死二塁。糸原が勝利を決定づける中前適時打。選手が飛び出しそうになるほど、盛り上がる一塁ベンチへ右拳を突き出す。「最高の結果。明日につながる」。自然と声がはずんだ。

 連敗中は打線が決定打を欠き、ミスも続いた。抜群の安定感を誇ったリリーフ陣も、ジョンソンの離脱後はほころびを見せた。矢野監督は固定してきた1番・近本、2番・糸原の並びを入れ替えることも検討した。

 試合前のミーティングでは清水ヘッドコーチがゲキを飛ばした。「(交流戦)最後のカードだからしっかり引き締めていこう」。もがき苦しんだ先に、歯車がかみ合った勝利が待っていた。

 データ上は、優勝へのデッドライン寸前だった。7連敗となれば、2リーグ分立後で優勝したシーズンはなかった。土壇場で踏みとどまり、借金生活も阻止。「今まで大事に大事にいっていた部分もどうしてもあったと思う。明日からも積極的に、よりそういう気持ちでいってくれたらうれしい」と矢野監督。もう慌てる必要はない。地に足を着けて、再び前に進む。

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