矢野阪神、広島に3連敗で甲子園5連敗 序盤失点に梅野が引っ張れ!

 「阪神1-5広島」(19日、甲子園球場)

 何でや…何で甲子園で勝てんのや…。阪神は広島に今季3度目となる同一カード3連敗を喫し、勝率5割に逆戻りした。初回に甲子園で2点以上を奪われた試合は1勝9敗と、今季8勝13敗と聖地で大きく負け越す“原因”となっている。矢野燿大監督(50)は打たれた投手だけでなく、正捕手の梅野にも改善を求めた。勝率5割からの再浮上へ、21日からのヤクルト3連戦(甲子園)は本拠地で勝つんや!

 「五月は鯉の季節」と言うけれど、これはイカン。連日、今季最多を更新するファンが詰め掛けた週末の甲子園。息を吹き返した広島が相手とはいえ、西、メッセンジャー、そして2連勝中だった秋山を先発に立てての3連敗は痛い。

 この日も初回にいきなり4番・鈴木に2点二塁打を浴びる苦しい立ち上がり。3連戦すべてで先制点を許しての連敗。しかも、ここ2試合は初回に先制パンチを食らう同じ形でやられている。「初回2失点以上」の試合では1勝9敗と、今季の“負けパターン”に陥ってしまった。

 「たらればを言ったら仕方ないけど、2点で終わっていると…」

 二回2死三塁では菊池涼を投ゴロに打ち取ったと思われたが…秋山がはじき適時内野安打で3点目を献上。3点差になれば攻撃の選択肢も限られる。広い本拠地だけに一発逆転は狙いにくい。だからこそ矢野監督は、早い回での失点について梅野に苦言を呈した。

 「梅野はここまでよく頑張っている。ただアキ(秋山)もずっとローテーションを守っているわけではない中での登板。一回、一回、気持ちも意気込んでいく。そこを引っ張っていったり落ち着かせたり…そういう部分が俺はどうかなあと思った」

 先発投手の立ち上がりが難しい中で、いかにリードしていくか。捕手出身だったからこその指摘だ。

 さらに「ウチのチームとしての今年の課題」と話す打線の方も九回に1点を返して、2試合連続完封負けを阻止するのがやっと。八回まで20イニング連続無得点と、今季ワーストを更新した。「『点取られへんからごめんなさい』ではチームとしても良くないんで。早い段階で点を取るというところをしっかりやっていきたい」

 前カードの巨人戦で連夜の激勝がかすむ3連敗を喫し、貯金はゼロに。聖地5連敗に「甲子園でいい姿を見せたいと思ってやっているなかで、こういうこともあるんでね。ただ次の試合も“こういうことがある”では済まされない。前を向いて戦っていくだけです」と指揮官は唇を強く結んだ。21日からはヤクルトを迎え撃つ。何としても本拠地での連敗を食い止めたい。

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