糸原、球宴初安打で全セ唯一打点 失策もあったけど…熊本に元気!

 「マイナビオールスターゲーム・第2戦、全セ1-5全パ」(14日、リブワーク藤崎台球場)

 阪神の糸原健斗内野手(25)が持ち前の打撃を大舞台で披露した。七回の守備から出場し、八回に左中間へ球宴初安打となる適時二塁打。守備では失策もあったが、今後の糧となる貴重な2日となった。試合は全パが5-1で全セを下し、昨年から4連勝で通算成績を84勝78敗11分け。最優秀選手(MVP)は西武の源田壮亮内野手(25)が初めて選ばれた。

 小さい体で、その存在感を燦然(さんぜん)と知らしめた。猛虎の誇る若きヒットマンを侮るなかれ。火の国・熊本での祭典を彩った球宴初安打はセ界唯一の打点をたたき出したタイムリー。守備から途中出場した糸原がバットで響かせた力強い快音。「タイムリーになってくれてよかったです。うれしいです」。滴る汗が清々(すがすが)しい。

 祈るように打球の行方を視線で追った。「(打った瞬間)抜けてくれーと」。球宴の大舞台でも勝負強さを証明して見せたのは、5点ビハインドで迎えた八回の打席だった。

 前を打つ菊池が右前打と暴投で二進して無死二塁となり、バットを構える。全パ5番手・加治屋がカウント1ボール2ストライクから投じた高め直球を一閃(いっせん)。放たれた打球は左中間へのライナー。背走気味に打球を追いかけた左翼・近藤のグラブをはじく適時二塁打となった。

 一身に集めた大歓声が心地良い。「ヒットも打てましたし」。この日は七回の守備から遊撃のポジションで途中出場。八回には森友が放った三塁線寄りの飛球を追いかけながらグラブを差し出したが落球。それでも、確かなディフェンスで魅せる場面も。三塁の守備に移った九回には近藤のゴロを軽快にさばいて併殺を完成させた。

 一流たちと過ごした時間を成長につなげていかなければならない。球宴期間中には積極的に先輩選手の元へ歩み寄った。メジャーなど豊富な経験を持つ青木には打撃について助言を仰いだ。同じ内野手・坂本勇の動きは懸命に目で追った。

 「今後の野球生活に必ず生きてくる。いろいろと教えてもらったことを試していきたいです」。つかんだ収穫と自信は今後のプレーにつながっていく。

 夢舞台を終えて、これから待ち受けるのは逆襲を期する後半戦。幼少から憧れ、今回初めて踏んだ球宴の大舞台。小さな体で見せた精いっぱいのプレーが、やがて必ず大きな礎となる。

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