陽川、4番打ァ 糸井欠場ショック救った!福留も休養…急造主軸で連勝!

 「ヤクルト5-6阪神」(1日、神宮球場)

 阪神の第103代4番が躍動した。糸井欠場の緊急事態を受けて、陽川尚将内野手(26)が「4番・一塁」でフル出場。二回2死満塁で右前2点適時打を放ち、打者10人6得点の猛攻の中でも存在感を示した。チームは横浜、神宮のビジター6連戦を5勝1敗で2位タイに浮上。この勢いであす3日からの球宴前最後の9連戦でも白星を量産する。

 緊急事態を期待の若虎が救った。ここまで中核を担ってきたベテランの欠場。そんな状況下で託された4番打者としての1本の適時打。陽川が放ったこの一打は、未来への希望となった。この日朝に通達されたという「第103代4番」の重みを受け止め、自らの仕事を全うした。

 猛虎打線の集中攻撃となった二回。先頭で出番を迎えたが、3球三振。それでも仲間がつないで4点を先制。2死満塁でこのイニング2度目の打席が回ってきた。2球続けて空振り。それでも球場のボルテージは下がらない。「追い込まれていたので、食らいついていこうと思っていた」。冷静に、いつも通りに-。自分自身に言い聞かせ、3球目の143キロ直球を捉えた。

 打球は右前に弾み、2者生還。一挙6得点のビッグイニングは4番の一打で締めくくった。「結果が出てよかった」と安どの表情を浮かべた陽川。そして、金本監督は目尻を下げた。

 「評価できるのは、追い込まれてからのタイムリー。しかもタイムリーというのが増えているのでね。(今後の4番は)孝介(福留)とか陽川になってくるんじゃない?」

 プロ5年目、陽川尚将。ウエスタン・リーグでは2年連続で本塁打と打点の二冠王ではあるものの、まだまだ知名度は低い。それでも連日の活躍で、家族や友人からのうれしい連絡が多数届く。「やっぱり応援してくれている人がいるんだなって。そういうので、また頑張ろうと思えるんです」。実感できた周囲の喜び。それがまた陽川にとって、確かな力となっている。

 交流戦明けの9試合は打率・389、15打点と大活躍。糸井の欠場で今後の4番起用も見えてきた。「今日もいつも通りにやろうと思っただけ。打順は関係なくやることは一緒なので」。平常心を貫くのが陽川流だ。「結果を出し続けていきたい」。大歓声で渦巻く神宮球場。その中で確かな言葉だけが、力強く響いていた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス