メッセ“三刀流”走って打って封じた

 「巨人3-4阪神」(12日、東京ド)

 敵地の空気を自らが主役のメッセ劇場に変えた。投げる、打つ、走る。まさに縦横無尽の活躍。阪神・メッセンジャーも「忙しかったね」と充実感を漂わせた。

 託された首位攻防初戦のマウンド。「序盤は制球に苦しんだ。力んでいたかもしれない」。初回は先頭・長野の四球から1死一、二塁とされ、阿部の右前打で1点を失った。ただ「リラックスしないと」。自らに言い聞かせ力を抜くと、持ち前の粘りが発揮された。

 四回までに3度、先頭打者の出塁を許す展開も、追加点は与えない。そして同点の五回。メッセ劇場の幕開けは打撃から生まれた。

 先頭で杉内から右中間を破る二塁打。1死二、三塁となり、鳥谷の右飛でタッチアップ。必死の走塁で勝ち越しのホームへ滑り込んだ。六回は1死満塁で中前へ運ぶ2点適時打。猛虎が苦手とする難敵・杉内をKOした。

 「先発投手をマウンドから降ろしたという意味でも大きかった」とメッセ。これで2試合連続マルチ安打と打撃も絶好調。ヒーローインタビューでビジョンに打撃シーンが流れると、拳を高々と突き上げて喜びを表した。

 クライマックスは六回の投球だ。3連打で1点を奪われ、なお無死満塁。だが「最初の打者は三振を狙った」と井端を空振り三振に取ると、セペダ、ロペスも寄せ付けず3者連続で三振を奪う。和田監督が「同点は覚悟した。本当に粘り強く投げてくれた」と絶賛の投球を見せ、豪快なガッツポーズをつくった。

 13日に33歳の誕生日を迎える右腕は「子供たちが毎年、プレゼントをくれるよ」と笑顔。その前にハーラートップタイとなる、4年連続2桁勝利と「ゲーム差が近づいた中では初戦は特に大事。取れてよかった」という巨人戦無傷4勝目で前祝い。さらに猛虎の首位奪取の前祝い…になるかもしれない。

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