虎の4番・マートン先制V撃&追加点打

 「巨人0‐4阪神」(2日、東京ド)

 背中から自信がみなぎっていた。どんな球でも、どんなコースでも打てる‐。そんな阪神・マートンの姿が戻ってきた。先制、そして貴重な追加点となる2本のタイムリー。後半戦開幕から不振にあえいでいた4番が、負けられない一戦で本来の力を取り戻した。

 相手は6連勝中の巨人。どうしても先制点がほしかった。初回、2死二塁で迎えた第1打席。147キロの外角直球を芯で捉え、逆らわずに逆方向へ打ち返した。

 打球は地をはうように一、二塁間を真っ二つに破る先制適時打。これで対沢村は今季11打数5安打の打率・455、1本塁打4打点となった。「打席に立つ以上は常に得点したいと思っているし、いいスイングを心がけている。芯で捉えてしっかりスイングできた」とチームに勇気をもたらす貴重な1点を奪った。

 九回には2死一塁からアコスタの内角直球を振り抜き、右翼フェンス直撃の適時二塁打。二回以降、沢村の前に二塁すら踏ませてもらえなかった。そんな苦しい展開でもスタンリッジが踏ん張っていた。何とか援護したい思いが生んだ一打。これぞ4番の仕事だ。

 和田監督は「良い感じになってきている。マートンが打つ、打たないで攻撃の幅が変わってくる」と助っ人の復調に目を細める。後半戦開幕から極度の不振に陥った。原因はボール球に手を出し、繊細な打撃ができなくなっていた。

 今季、マートンは9分割したチャート表の範囲内であれば、どのコースでも打率・300を超えている。関川打撃コーチは「開幕からずっとストライクゾーン内はレッドゾーン。頭が動かないからどのコースでも対応できる」と明かした。ボール球は別。相手投手もボールゾーンを振らせることで、封じてきた。

 だが誘いに乗らず、打つべきボールを狙って、たたき出した2試合連続の適時打。巨人とはまだまだ6・5ゲーム差ある。「プロとして144試合、すべてを全力で戦う」と力を込めた。4番が完全復活を果たせば、まだまだ可能性は残っている。

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