福元、天国から地獄の痛恨ファンブル

 「サッカー女子・リオデジャネイロ五輪アジア最終予選、日本1-1韓国」(2日、キンチョウスタジアム)

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は韓国と1-1で引き分けた。2試合勝利がなく通算1分け1敗の勝ち点1で、4大会連続の五輪出場は厳しい状況に追い込まれた。今大会初先発のベテランGK福元美穂(32)=岡山湯郷=は後半25分に、韓国のPKを止める殊勲のプレーを見せたものの後半42分に痛恨のファンブルで同点弾を許した。

 百戦錬磨の守護神が最終予選の魔物に魅入られた。1-0とリードして迎えた後半42分だった。GK福元は韓国の右クロスに飛び出し、一度はキャッチしたが、着地の際にDF熊谷と衝突。両手からこぼれたボールが鄭楔檳の目の前に転がり同点弾を許した。痛恨のファンブルに「パンチングでも良かったし、熊谷選手もいい位置を取っていたので任せてもよかった」と自らを責めた。

 初戦のオーストラリア戦では出番がなかったが、この日は山根に代わって先発出場。「今日の試合に負けたら五輪はないという気持ちで入った」と気合をみなぎらせ、前半を無失点で折り返した。

 絶体絶命のピンチも救った。後半25分、近賀のハンドで献上した韓国のPK。ゴール右隅を狙った池笑然のキックを横っ跳びでセーブし「スカウティングでも分かっていた」と完全に読み切り、先制点を阻止した。

 しかし、終盤に悪夢が待っていた。チーム最年長32歳で国際Aマッチ出場80試合を誇り、12年ロンドン五輪で銀メダル獲得に貢献するなど2度の五輪とW杯を経験。数々の修羅場を乗り越えてきたベテランですら、最終予選の重圧に冷静な判断力を奪われた。

 自力での五輪出場権獲得が消滅し、守護神は「自分たちがやってきたことの結果」と厳しい現実を受け止めた。ただ、あと3試合が残されている。リオへの道を諦めるにはまだ早い。

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