中島当確2発 背水の陣で猛アピール 

 「サッカー・国際親善試合、U23日本4-1U23南アフリカ」(29日、松本平広域公園総合球技場)

 リオ五輪に出場するU-23日本代表はU-23南アフリカ代表に4-1で快勝した。リオ五輪前の国内最終戦を勝利で終え、7月1日に五輪代表メンバーが発表される。日本は五輪出場国の南アフリカに前半、PKで先制を許したが、けがから復帰した中島翔哉(21)=FC東京=の2ゴールなどで3点を奪い逆転。後半開始直後には浅野拓磨(21)=広島=が加点した。五輪の1次リーグB組初戦で対戦するナイジェリアを想定したアフリカ勢を圧倒し、本大会へ弾みをつけた。

 五輪をその手にたぐり寄せた。中島が2得点で18人の五輪メンバー入りを確実にした。2トップの一角として先発。1点を追う前半37分にGKと1対1になった大島が横にはたく。「目が合ったので来ると思った」と待ち受けた中島が左足で無人のゴールへ流し込んだ。同46分には浅野のクロスに164センチの体を目いっぱい伸ばして頭で押し込んだ。

 大島は自らシュートを打つこともできたが「翔哉に取らせたかった」と仲間を気遣った。14年1月のチーム立ち上げから2年半。手倉森監督が求め、育んできた“まとまり”を象徴するシーンだった。

 1月の五輪最終予選で大会MVPに輝き、日本の五輪切符獲得に貢献したが、4月に右膝内側側副靱帯(じんたい)を損傷。5月の親善試合ガーナ戦やトゥーロン国際大会に不参加となったことで一転、当落線上に立たされた。久々の代表復帰となったが与えられた背番号は13番だった。

 「毎回これが最後かもしれないと思っている」と背水の覚悟で臨んだ一戦で文句なしの結果を導き出した。指揮官は「普段、本当に試合に出ていないのだろうか。切れ味もあるし好調だった。あとはコンディションを向上させて維持できるか、こちらが計算していかないと。10番を与えなかったのが良かった」と、当確とも取れる高評価を与えた。

 東京から観戦に訪れた母こずえさん(45)は「みなさんに支えられて点が取れました」と安堵(あんど)の笑顔。深川成田山のお守りを握り締めながら息子の雄姿を見守った。やるべきことはやった。中島は「自分が決めることじゃない」と、静かに運命の7月1日を待つ。

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