長谷部が緊急帰国…ザックJに再び暗雲

 ザックジャパンに再び暗雲が垂れ込めた。サッカーのドイツ1部リーグ、ニュルンベルクは公式サイト(26日)で日本代表の主将・MF長谷部誠(30)が右膝の精密検査のために帰国すると発表した。日本サッカー協会は27日、国際親善試合ニュージーランド戦(3月5日、国立競技場)に臨む日本代表23人を発表したが、アルベルト・ザッケローニ監督(60)は長谷部の復帰時期について明言せず。6月のW杯出場が不透明になってきた。

 深刻な一報だ。ニュルンベルクが「日本人選手、右膝の問題で木曜日に帰国」とのタイトルで、長谷部が27日に再度日本に戻り検査を受けると発表。28日にも日本に到着する。

 クラブのスペイン合宿中だった1月14日、練習試合で右膝半月板を痛めた長谷部は同17日に帰国。日本代表のチームドクターによる手術を受けた。今月19日にはニュルンベルクの全体練習に合流し、3月上旬の復帰を目指していた。

 代表の強化を担当する日本協会の原専務理事は「まずは診てもらってからだな」と、再び代表の医師が診察することを認めた。ザッケローニ監督は「詳細な情報は持っていない。現状のチェックをしに来ているのではないか」とだけ話した。

 欧州滞在中、ザック監督は長谷部と直接会って話をしたという。「ゆっくり完治させることを目指してほしいと言いました」と振り返ったが、当時は膝の問題が再発する前。会見でもいつまでに復帰できればW杯に間に合うと思うか、という質問には明確に答えず。6月のW杯出場が微妙な状況になってきた。

 海外組を強制的に招集できる国際Aマッチデーの試合で長谷部を招集できないのは、ザックジャパンでは初の事態。だが、指揮官は「何かが起きたら、何かが生まれる」と日本語でいう「人間万事塞翁が馬」にあたるイタリア語のことわざを用い、新戦力の台頭を期待した。ボランチの代役候補の青山(広島)、山口(C大阪)、細貝(ヘルタ)にとってはチャンスとなる。

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