「明治安田J1、広島4-0清水」(24日、エディオンピースウイング広島)
“ジャガーポーズ”がさく裂ジャ!広島が清水に4発大勝し、暫定2位に浮上した。今夏、10年ぶりにクラブ復帰を果たしたFW浅野拓磨(31)が途中出場し、復帰後初ゴール。待望の一撃に満員のスタジアムは熱狂の渦に包まれた。本拠地では開幕から6戦無敗を継続。常勝への階段を着実に上るクラブには、世界クラスのスピードを誇る点取り屋がいる。
ジャガーは速いだけではない。優れた嗅覚も備えている。後半開始から途中出場しての同5分、浅野がゴール前で得点のにおいを嗅ぎつけた。ペナルティーエリア左からMF菅がシュートを打つ体勢に入った瞬間、「ここにくるんじゃないかという予感がした」。球足の速いボールに反応して右足で合わせ、ゴールネットを揺らした。
「一日でも早く皆さんにゴールを届けたかった。ホッとした気持ちが正しいかもしれない」
サポーターも待ちに待っていた広島復帰後初ゴール。チームメートと喜びを分かち合うと、浅野は歓喜するスタンドに向かって“ジャガーポーズ”を披露した。
10年以上続く、おなじみのゴールパフォーマンス。「ジャガーポーズ自体、あまりかっこいいものだと思ってないので、変えても良いのかなと思ったこともあった」というが「あのポーズを待ってくれている人もいる。ゴールを挙げたらやると決めていた」と笑みを浮かべた。
7月、10年ぶりに広島へ復帰した。16年途中にクラブを巣立って欧州に挑戦し、アーセナル、シュツットガルト、ボーフム、マジョルカなどを渡り歩いた。22年のカタールW杯では日本代表に選ばれ、ドイツ戦で決勝ゴール。数々の実績を引っ提げて再び紫のユニホームに袖を通し、広島では16年7月9日の鹿島戦以来、3759日ぶりの得点となった。
開幕直前に左ヒラメ筋を肉離れして出遅れたが、ここに来て状態が上向いてきている。それでも「もっと走らないといけない。求められているプレーはまだできていない」と表情を引き締める。目指しているのはクラブ11年ぶりのリーグV。「ゴールで勝利に貢献したい。リーグ戦の最後、笑って終われるように」と上だけを見つめる。
24年の開場以来、リーグ戦は毎試合満員のEピースの雰囲気は「海外でいろんなスタジアムでプレーしたけど、どのクラブにも負けない」と胸を張った。頼もしいサポーターからの後押しも受けながら、ジャガー・浅野はさらに加速していく。
◆浅野拓磨(あさの・たくま)1994年11月10日、三重県菰野町出身。171センチ、70キロ。ポジションはFW、MF。四日市中央工を経て2013年に広島入団。16年7月にアーセナル移籍。直後にシュツットガルトに期限付き移籍し、その後もハノーバー、ボーフム、マジョルカなど世界の主要リーグのクラブでプレー。今季10年ぶりに広島に復帰した。日本代表では53試合9得点。22年W杯カタール大会に出場。弟の雄也は名古屋所属。