J1神戸が今季限りで清水を退団した元日本代表MF乾貴士(37)を獲得することが25日までに明らかになった。関係者によると、交渉は順調に進んでおり、近日中にも発表される。
乾は清水で主力として今季のリーグ戦38試合全試合に出場し、3得点2アシストをマーク。37歳と年齢は重ねたが、ドイツ、スペインで活躍し、2018年W杯ロシア大会で2ゴールを決めた日本屈指のテクニックは健在だ。
契約満了により今季限りでの清水退団が発表された後は、去就が注目されたが、王座奪回を目指す神戸入りが決定的となった。神戸でプレーするFW大迫、武藤、DF酒井とはロシアW杯メンバーとしてともに戦ってきただけに、再融合に期待が高まる。武藤とは20-21シーズンにエイバル(スペイン)でもチームメートとしてプレーしており、不安はない。
3連覇を逃して、今季無冠に終わった神戸は、広島を率いてルヴァン杯を2度制したミヒャエル・スキッベ監督が新たに就任。この日は22年まで所属した仙台MF郷家友太(26)の復帰も発表し、着々と戦力を整えつつある。なかでも経験豊富な元日本代表戦士の加入は王座返り咲き、アジア制覇に向けての大きな力となりそうだ。
◇乾 貴士(いぬい・たかし)1988年6月2日、滋賀県近江八幡市出身。野洲高時代の2005年度に全国優勝を果たし「セクシーフットボール」として話題を呼んだ。07年に横浜M入団。C大阪を経て11年夏にドイツ2部ボーフムに移籍。その後はEフランクフルト、エイバル、ベティス、アラベスなどドイツやスペインの1部リーグで活躍した。21年8月にC大阪に復帰。22年7月に清水に移籍した。J1通算115試合17得点、国際Aマッチ36試合6得点。169センチ、63キロ。