「天皇杯・決勝、町田3-1神戸」(22日、国立競技場)
町田が快勝といえる内容で神戸を下し、初優勝を決めた。昨季はJ1初挑戦のクラブとして史上最高位となるリーグ3位と躍進。「タイトル獲得」を目標に掲げスタートした今季、見事に有言実行を果たした。
前半6分、左サイドを突破したMF中山雄太のクロスにFW藤尾翔太が頭で押し込んだ。藤尾は仲間と抱き合って喜びを爆発。両手を振り上げて、バックスタンドの町田サポーターをあおった。
さらに同33分、右サイドからFWデュークの絶妙なスルーパスに抜け出したFW相馬勇紀が冷静に左足でネットを揺らして追加点。同杯5試合での失点数がわずか2と、堅守を武器とする町田に大きすぎる2点目が入った。
連覇を狙う神戸は後半開始から“切り札”のFW大迫を投入。神戸サポーターが一気に盛り上がる中、後半11分に藤尾がこの日2点目のゴール。勝利を決定づける3点目が入り、町田サポーターの声援が一段と大きくなった。
後半17分に神戸のFW宮代のゴールで1点を返されるも、主将のDF昌子を中心として守備陣が集中力を切らさず。リードを最後まで守り切った。
勝利の瞬間、黒田監督は反り返るように両手でガッツポーズ。DFの昌子はうれし涙が止まらなかった。
クラブにとっては、1989年にトップチームが誕生して以降、初の戴冠となった。高校サッカーの強豪・青森山田高を率い、高校選手権で3度の優勝を経験してきた黒田剛監督。3年半前は同地で全国高校選手権を制し、全国高校総体と高円宮杯U-18プレミアリーグ東地区に続いて、高校3冠を達成した。23年からプロの指揮官に転身してから3季目、J1のタイトルもつかんでみせた。
黒田監督は「J1、2年目、まだまだ新参者ですが1979年から約37年間かけて這い上がってきた皆さんの思いが日本一になって戦えたこと、賜杯をもたらすことができたことを本当にうれしく思います。本当に皆さんのおかげ」と笑顔。続けて「国立、ファイナルというステージは立ち上がり15分で決まると言っていたが、選手たちは我々スタッフの言うことを忠実に聞き、実践してくれた。感謝しています。必死に耐え抜いた選手、それを支えたスタッフ、ファン、サポーターに感謝したい」と大声援に答えた。