神戸VSバルサが中止か 開催3日前、契約トラブル バルサ取りやめ発表も神戸開催を模索
27日にノエビアスタジアム神戸で予定されているJ1神戸-スペイン1部バルセロナのチャリティーマッチについて、バルセロナは24日、出場を取りやめると発表した。スペイン紙によると、主管の日本企業に料金未払いなどの契約不履行があったとされる。神戸のクラブ30周年を記念した試合で、クラブは試合開催に向けて終日、協議を続けた。
神戸に衝撃が走った。この日未明、バルセロナが今夏に予定していたアジア遠征の一つである神戸戦の参加を取りやめると発表。クラブ30周年記念に企画されたチャリティーマッチで、神戸は節目に苦難に直面した。
現地のスポーツ紙「エル・ムンド・デポルティボ」などによると、韓国での2試合を含むバルセロナのアジア遠征を取り仕切る韓国系の会社の関係者が、日本での神戸戦の興行主管を担う企業「ヤスダグループ」による料金未払いなど、重大な契約不履行を追及しているという。
報道では、同社が「これまでも無効や偽装された文書や韓国に送られた支払いの偽装があり、意図的な詐欺は明白」などと非難する声明を明かした。一方で神戸側はこれまで、遠征取りやめに至る事態を把握していなかったという。
寝耳に水の神戸は対応に苦慮。公式ホームページなどで「関係各所と連携の上、必要な情報の収集および対応を進めております」とした。広報によれば対応についての問い合わせが殺到。チケット代の返金や補償についての相談が相次いだ。
神戸にとっては阪神・淡路大震災の復興から地元とともに歩んできた30年の一大イベントだけに、簡単に中止したくない事情もある。開催日が迫る中、試合開催の方向で懸命の協議を行った。
バルセロナ戦の中止騒動は選手・コーチ陣にも予期せぬ事態だった。吉田監督が公開練習後に取材に応じ、騒動について「朝のニュースで知った」と明かした。クラブから開催の方向で協議を続けていることを説明された上で、「その準備をしている」と大きな動揺は見せず、選手たちの調整を見つめた。練習に視察に訪れた永井SDも口を開き「お騒がせして申し訳ない。なるべく早く解決できるように」と話した。





