大波乱のジャイキリで指揮官明暗 J3相模原「本当によかった」J1川崎「非常に残念。責任は私にある」
「天皇杯・3回戦、相模原0(3PK1)0川崎」(16日、Uvanceとどろきスタジアム)
J3相模原がJ1川崎をPK戦の末、破って勝利。現在J3・16位の相模原が、天皇杯過去2度制覇、今年のACLE準優勝の強豪川崎相手にジャイアントキリングを起こした。
延長前後半を終えても決着が付かず、試合はPK戦へ。相模原は3人目まで2人成功するも、川崎はまさかの3人連続失敗。4人目は相模原は失敗、川崎は成功。そして相模原の5人目が決めて決着が付いた。試合を通じてGKバウマンの好セーブが光った。
試合後、シュタルフ悠紀リヒャルト監督は開口一番「つかれました」とぽつり。「前半から最後までフロンターレに勝つんだというミッションに徹してくれた。フルタイムで一刺しできればもっと良かったが、シナリオ通りの前後半を戦ってくれた。すごく誇りに思っています。フロンターレさんは今年ACLEで準優勝した素晴らしいチームなので、クオリティで学ぶべきことがたくさんつまったゲームだった。そんなものすごく強い相手にもみんなが助け合えば勝てるのがフットボール。本当に達成できてよかった」と喜んだ。
相模原は1回戦でJ2水戸、2回戦でJ2磐田を2-1と上位カテゴリーに連勝。勢い止まらず3回戦でJ1川崎を破った。
川崎の長谷部監督は「120分やって得点を取れない。チャンスがあったかもしれないが取れていないことが現実に起きた。積み上げてきたものがこれなのかとそういう思いです。PK合戦になるレギュレーションで準備はしていた。勝負事なので緊張だったり滑ったり、相手GKが素晴らしかったのもあった。PKになったとしても勝つ、勝ち上がる思いを持っていただけに非常に残念です。(PKの)キッカーについては私が順番を決めて指名をしています。責任は私にある。自省をしています」と振り返った。
SC相模原は2008年に名古屋などでプレーした元Jリーガーの望月重良氏が神奈川県社会人リーグ3部のクラブとして創設。6年後の14年にJリーグ参入を果たした。21年に神奈川県のプロ野球球団とプロバスケットボールクラブを有するDeNAが経営に参画し、23年2月にDeNAの連結子会社となった。現在、相模原市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町をホームタウンとして活動。今季はここまでJ3で16位だった。





