神戸 劇的ドロー首位肉薄勝ち点1差 後半ロスタイム14分で山口ボレー弾 「未月のために!!」一丸
「明治安田生命J1、FC東京2-2神戸」(26日、国立競技場)
神戸は試合終了間際にMF山口蛍(32)の劇的な右足ボレーシュートで追い付き、FC東京と2-2で引き分け。勝ち点を49とし、首位・横浜Mに勝ち点差1と迫った。FC東京は勝ち点33。横浜Mは横浜FCとのダービーマッチに1-4で逆転負けし、4試合ぶりの黒星で勝ち点50から伸ばせなかった。横浜FCは勝ち点21。鹿島は鈴木の得点などで2-0で新潟に快勝し、2連勝で勝ち点42とした。
斉藤の闘魂がチームに乗り移った。ロスタイム、1-2と勝ち越されて敗色濃厚の中、FW大迫がヘッドでつないだラストパスをMF山口が芸術的なボレーでゴールに突き刺した。2度リードを許す激戦を、土壇場で引き分けに持ち込んだ。
開幕から攻守にけん引したガッツマンMF斉藤が、前節で左膝に重傷を負い今季絶望となった。チームは試合前、「(斉藤)未月のために戦おう」と声を一つに燃えた。国立の神戸サポーターも「まだまだこっから!未月のために!!」と横断幕を掲げ、思いを共有して声援を送った。
山口は「病院で見てくれている。追い付く執念を見せられた。未月に報いるために1試合1試合やっていく」と力を込めた。
2試合連続の先制を許し苦しい展開だった。0-1の後半40分過ぎ、VARの結果、PKの判定。大迫が冷静にゴール左に流し込み追い付いた。3試合連続ゴールでランク単独トップ19得点目。「(未月のため)そういう気持ちで試合に入った。あきらめなかったことが勝ち点1につながった」と胸を張った。
0-1の後半、PKをセーブし、チームを救ったGK前川は「未月はもっと苦しい思いをしている。あいつの思いを背負って残りのシーズンを戦っていく」と前だけを見た。
首位・横浜Mが敗れ勝ち点1差に接近。初Vへ終盤残り9試合、斉藤の思いを背負い、執念で食らい付く。



