カズショック JFL鈴鹿の来季Jリーグ入り消滅「百年構想クラブ」の資格を失格
Jリーグは28日、理事会を開き、元日本代表FW三浦知良(55)が所属する日本フットボールリーグ(JFL)鈴鹿ポイントゲッターズについて、Jリーグ参入に必要な準加盟に相当する「百年構想クラブ」の資格を失格とすると発表した。「八百長未遂」があったとして、2月に解除条件付きで資格停止処分を受けていたが、解除条件を満たせなかったと判断された。来季のJ3昇格は消滅したが、11月末までの再申請で認められれば、最短で2024年から入会可能となる。
「八百長未遂」の代償は大きかった。鈴鹿の「百年構想クラブ」の資格は剥奪され、来季のJ3昇格は断たれた。鈴鹿を巡っては2020年にクラブ幹部による意図的な敗退行為(八百長)の指示があったとして、今年2月にJリーグから解除条件付きで「百年構想クラブ」の資格停止処分を下されていた。
「ガバナンス(組織統治)体制の改善」などを求められた鈴鹿は、運営会社の全役員(4人)が辞任し、6人の新役員を選任。三浦泰年監督兼GM(56)が代表取締役に就任するなど体制を刷新した。また、鈴鹿市や三重県サッカー協会も支援継続を表明。処分解除に取り組んできた。
ただ、前オーナーの西岡保之氏が保有していた株式(98・5%)の譲渡先が決まらず、弁護士に信託譲渡されている状況から、Jリーグは「新規株主が不明で、ガバナンス改善に至ると客観的に判断できうるまでの十分な体制構築が行われていない」と判断した。
鈴鹿は13試合を終えて10位ながら、首位と勝ち点6差の混戦を演じていた。今後は11月末までに「百年構想クラブ」に再申請し、資格が認められれば、最短で24年からのJ3参入が可能となる。野々村チェアマンは「八百長は絶対にあり得ない」と断じつつも「クラブが生まれ変われるように寄り添っていきたい」と再出発の背中を押した。