Ｊ１Ｃ大阪を退団した元日本代表ＭＦ乾貴士（３４）が１５日、Ｊ２岡山の練習に参加した。この日より当面の間トップチームの練習に入るが、契約を前提としたものではない。

　背番号のない岡山の練習着姿の乾が騒動後初めてトレーニングを公開。練習前には岡山の選手にあいさつし、拍手で迎えられた。ウオーミングアップではリラックスした表情で取り組み、パス回しの練習では笑顔を見せ、積極的にコミュニケーションを取っていた。Ｃ大阪在籍時は金髪だった髪の毛も黒色に戻していた。

　政田サッカー場でのトレーニング後に木山隆之監督が取材に応じ、乾の岡山でのトレーニング参加について「セレッソでトレーニングができないということを聞いた。何年か前にスペインに行った時に彼がベティスでプレーしていた時で一緒に食事をしたことがあった。もしも今トレーニングできる場所がないのであれば我々のチームにきて練習をしたらどうか」と、もともと親交があり声をかけたことで実現したことを明かした。

　乾の目的はコンディション調整のためではあるが、Ｊ２岡山の選手にとっては学ぶチャンスでもある。木山監督は「参加してくれるだけで間違いなく選手には刺激になる。選手は（乾から）感じとってもらえれば」とチームへの好影響を期待した。

　岡山への練習参加の期限は現状決めていないという。乾の今後について指揮官は「将来は誰にも分からない。今はしっかりトレーニングしてくれればいいかな」と話した。