日本サッカー協会は２７日、女子日本代表「なでしこジャパン」の高倉麻子監督（５３）が退任すると発表した。代表強化を担う女子委員会の今井純子委員長が「今月末をもって任期満了とさせていただいた」と明かした。

　今井委員長は「難しいチャレンジを快く引き受けていただいたことに感謝している。世界の中で日本の女子サッカーがどう貢献していくべきかを考えてこられた５年間だった。高倉さんの貢献に心から感謝している」と述べたが、質疑応答は行われなかった。後任監督の選定や高倉体制の総括については後日会見を開く予定という。

　福島県出身の高倉監督は現役時代、女子日本代表として１９９６年アトランタ五輪などに出場。世代別の女子日本代表を率いて２０１４年のＵ－１７（１７歳以下）女子Ｗ杯優勝などの実績を残し、日本がリオデジャネイロ五輪出場権を逃した後の１６年４月、なでしこジャパンの監督に就任した。男女通じて日本代表で初の女性監督だった。

　１８年に女子アジア杯とアジア大会を制し、“アジア２冠”に導いたが、１９年女子Ｗ杯フランス大会はベスト１６で敗退。メダル獲得が期待された今夏の東京五輪でも準々決勝で敗れ、８強止まりと不本意な結果に終わった。