Ｊ１名古屋は２５日、ＤＦ宮原和也（２４）に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が確認されたと発表した。Ｊリーグの公式戦再開後、選手の感染が判明したのは初めて。名古屋では３人目となる。名古屋市内の保健所から「濃厚接触者なし」との判断を受けたが、クラブは同日、選手、スタッフ約６０人に独自のＰＣＲ検査を実施。その結果、陰性が確定した一部の選手、スタッフが同日夜、２６日のアウェー広島戦（Ｅスタ）に向けて新幹線で移動した。

　試合前日の名古屋に衝撃が走った。ＤＦ宮原が２４日朝に３８度の発熱。同日のＰＣＲ検査で新型コロナウイルス感染が確認された。リーグ再開後、選手では初めて。名古屋ではＦＷ金崎、ＧＫランゲラック続く３人目の感染者となった。クラブによると、宮原はすでに平熱（３６・８度）に下がっており、自宅で療養しているという。

　クラブは宮原の行動履歴を名古屋市内の保健所に提出。２２日のアウェー大分戦で今季初めてベンチ入りし、新幹線や貸し切りバスで遠征に帯同するなどしていたが、保健所からは大分側も含め「濃厚接触者なし」との判断を受けたという。

　保健所の判断について報道陣から質問も飛んだが、オンラインで会見した名古屋の清水専務は「保健所によって（判断は）全国統一ではないと認識している。最終的にはそれぞれの保健所の判断」であることを強調した。

　感染経路については未確定という。また、Ｊリーグは２２日に公式検査の結果を発表。１２９件が検査中となっていたが、清水専務によると、この時点で宮原は陰性が確定していたという。

　名古屋はこの日、選手やスタッフ約６０人に対してクラブ独自のＰＣＲ検査を急きょ実施。清水専務は「Ｊリーグのプロトコルに従い出場可能なメンバーで準備する」と話し、遠征メンバーのうち陰性が確定した一部選手とスタッフが夜に広島へ移動した。広島戦は予定通り実施される見通しとなっている。

　今季無敗を守り、３連勝中で２位タイと好調の名古屋だったが、思わぬつまずきを見せた。