J1広島、期待大きい18歳ルーキー鮎川峻 過密日程のチーム救う切り札に

 Jリーグの日程が発表された。J1は7月に6試合、8月はルヴァンカップを含めて8試合。中2日、中3日というハードな日程が酷暑の中でずっと続いていく。

 サッカーがどうして中2日、中3日が厳しいのか、そこはまた稿を改めて考察したい。ただ、現実としてこの日程は、常に11人の主力選手たちだけで戦うことを不可能にしたと言っていい。

 逆に言えば、これまで「主力」とみなされていなかった選手たちにとっては、大きなチャンスが巡ってきたということになる。6月13日に行われたJ3鳥取とのトレーニングマッチで主力組のスコアが1-0だったのに対し、サブ組は6-1で相手を粉砕。この事実によって、モチベーションの違いは証明された。

 特に目立ったのはハットトリックの永井龍、そして1得点2アシストを記録した鮎川峻だ。永井はもともとFWの2番手として主力の座を脅かす選手として期待されていたが、18歳のルーキー、鮎川の活躍は嬉しい想定外。彼は先週に行われた紅白戦でも1得点1アシストと結果を残しており、再開後にチームを救う切り札として期待できる存在となった。

 昨年は広島ユースのエースとして高円宮杯プレミアリーグ優勝の大きな原動力となったストライカー。ただ、強化部としては彼にFWだけでなくワイドでのプレーも期待した。スピードとドリブルの切れ味、運動量の豊富さもワイドにピッタリの資質。ただ、彼の本質はやはりストライカーだ。キャンプからのトレーニングマッチで彼は何度もビッグチャンスを演出。得点がとれる位置を確保し、決定的なシーンを何度もつくりだしていた。

 城福監督は今、彼をワイドでは使わなくなった。レアンドロペレイラ、永井に続く3番手のFWとして期待がかける。それだけの力があると認めた。

「もっと、もっと得点に絡みたい。ハードワークしたいんです」

 いつも最後までグラウンドに残ってボールを蹴り続ける18歳の努力家。準備完了である。(紫熊倶楽部・中野和也)

 鮎川峻(あゆかわ・しゅん)2001年9月15日生まれ。愛知県春日井市出身。ポジションはFW。164センチ、61キロ。背番号27。FCフェルボール愛知、サンフレッチェ広島ユースを経て昨年9月に広島とプロ契約を結ぶ。代表歴は18年にU-17日本代表、19年にU-18日本代表。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    スコア速報

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス