大分悲願のJ1昇格 15年J3降格バネにはい上がった!

 「明治安田生命J2、山形1-1大分」(17日、NDソフトスタジアム山形)

 大分、松本の来季J1昇格が決まった。大分は山形と1-1で引き分け、勝ち点76で自動昇格の2位に入った。15年にJ1経験クラブとして初のJ3降格。そこからわずか3年で、通算3度目のJ1昇格を手にした。松本は徳島と0-0で引き分け、同77で優勝も決定した。大分は6季ぶり、松本は4季ぶりのJ1復帰。J1で17位以下が決まっている長崎はJ2に降格する。横浜FCが3位、大宮が5位、東京Vが6位でJ116位とのJ1参入プレーオフに進出する。4位の町田はJ1ライセンスを持たないため出場資格がない。

 終了の笛が響いても、大分の“ロスタイム”が続いた。後半ロスタイムに悪夢の同点劇。そわそわしながら整列を終え、ベンチ前に集まった。試合終了から約3分後。他チームの結果を知ったスタンドの大分サポーターが大いに沸いた。イレブンは抱き合い、サポーターの元に駆け寄った。「勝って決めたかったけど、昇格できてうれしい」。就任3年目の片野坂監督のほおを涙が伝った。

 勝ち点76で2位以下に3チームが並ぶ大混戦の中、得失点差が明暗を分けた。FW藤本、三平、馬場、後藤が2桁得点をマーク。この日はMF星が先制点を決め、J2トップの76得点。「得点を取らないと、勝ち点3は取れない」。指揮官が貫いた攻撃的なパスサッカーが歓喜を呼び込んだ。

 2009年、選手を大量補強した結果として11億円の累積赤字が発覚、経営危機に陥った。13年はJ1で戦うもすぐにJ2へ逆戻り。15年にはJ1経験クラブとして初めてJ3に降格した。そこから3年。限られた予算の中、選手を育てながら勝つ路線が見事に実を結んだ。

 「このサッカーがJ1で通用するのかというチャレンジは非常に興味がある」と片野坂監督は前を向く。もう降格は御免だ。6季ぶりの舞台で新生大分の力を示す。

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