鹿島アジア初制覇 10万大観衆アウェー完封で耐えしのいだ

 「アジアCL・決勝第2戦、ペルセポリス0-0鹿島」(10日、テヘラン)

 J1鹿島がアウェーでペルセポリス(イラン)と0-0で引き分け、第1戦のリードを守って2戦合計2-0として初優勝を果たした。国内主要タイトル19冠を誇るクラブは、節目の20個目の栄冠を悲願のアジアタイトルで飾り、優勝賞金400万ドル(約4億5600万円)を獲得した。日本勢は昨年のJ1浦和に続き、大会2連覇で、12月にアラブ首長国連邦(UAE)で開催されるクラブW杯に出場する。大会最優秀選手にはFW鈴木優磨(22)が選ばれた。

 常勝軍団が、ついにアジアの頂点に立った。敵地の苦しい90分を一枚岩の戦いでしのいだ。鹿島の選手たちは何度も何度も抱き合った。悲願のアジア王者となり、胸に熱いものがこみ上げた。涙もあった。FWながら、体を張った守りで負傷交代した鈴木は「誰も人任せにせず、全員で戦った結果だ」と一体感を誇った。

 10万人と発表された大観衆は選手が頭痛を感じたほどの音量で楽器を吹き鳴らした。ピッチでは互いの声が全く聞き取れない。誰も味わったことのない極限状態で、チームの真価が試された。

 ロングボール攻勢にさらされる中、守備陣は試合前の決めごとを徹底した。無理につながず、バックパスも禁止。標高が高く、普段より伸びてくるボールに対しては必ず複数で対応した。

 ゴール前で相手を止め、ひたすら大きく蹴り出す展開。理想よりも結果を追求するクラブの価値観を共有しているからこそ、一瞬の迷いもなくこのサッカーを貫けた。

 昌子は「こういう舞台になったら、誰も恥じずに蹴る。格好いいとか格好悪いとか関係ない。本当に鹿島らしい」と振り返った。痛快な内容に白い歯を見せた。

 節目の主要タイトル20冠目を手に入れた。思わず涙をこぼした大岩監督は「これを取ったことで、また改めて鹿島アントラーズという名前がアジアに向けて発信される」と胸を張った。常勝鹿島は来月、UAEで世界をアッと言わせる。

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