久保、横浜Mへ移籍決定 FC東京でチャンス恵まれず…出場機会求め新たな挑戦

 J1横浜Mは16日、FC東京からU-19日本代表FW久保建英(17)を12月31日までの期限付き、FC東京戦は出場できない契約で獲得したことを発表した。久保はこの日からチームに合流し、練習後に横浜市の本拠地・日産スタジアムで入団会見。最大限の成長を求めて、新たなチャレンジに踏み切った思いを、FC東京への感謝の思いを交えながら訴えた。背番号は「15」。早ければ19日の鹿島戦(カシマ)で移籍初戦を迎える。

 17歳は横浜の地に新しい夢を描いた。「自分が今できる最大限の成長を考えたときに、マリノスに移籍しようということになりました」。集まった40人の報道陣に囲まれて、久保は言い切った。

 現在3位のFC東京。好調なチームが求める戦術に、久保のプレースタイルは合致しなかった。今季のJ1出場4試合はすべて途中出場。4月14日のC大阪戦を最後に出番は失われた。5月以降は主戦場をJ3のFC東京U-23に移していた。

 「FC東京に少しでも貢献できればと思っていましたが」。苦渋の思いをにじませる。「最終的に新たなチャレンジをしたいと相談させてもらいました」。悩んだ。その末に選んだ道だった。

 14位。振り返ればJ2降格圏もちらつく横浜M。オーストラリア代表を指揮したポステコグルー監督のサッカーを「他のチームと比べてもボールを保持する時間が長く、バランスも取れていて、なおかつ攻撃型で、すごくいいチームだなと思っています」。弾むような口調。好印象だ。

 スペインの名門バルセロナの下部組織で育った“和製メッシ”。バルセロナに近いスタイルの、横浜Mのサッカーに合わないはずはない。「自分の人生なので自分で決めた」という決断。「チームの最後の部分で力になりたい」。新天地。J1初得点に対する思いも「決められるんだったら早く決めたい」と隠さない。ゴールに直結するプレーで躍動する-。そんな“17歳の地図”を描いた。

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