なぜ西野朗新監督? 絶対的な理由なく…田嶋会長は外部招聘に「リスク高い」

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)が9日、都内のJFAハウスで会見を開き、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督の4月7日付けでの解任を正式に発表した。後任監督には技術委員長としてハリルホジッチ体制に深く関わっていた西野朗氏(63)が就任した。ただ、現在の代表チームを技術委員長として好転させられなかった人に監督を任せる絶対的な理由は乏しく、「外部の全く関係ない人を連れてきて指揮をさせるリスクの方が今度は高い」などの相対的な説明に終始した。

 西野氏の監督としての実績は申し分ない。1996年アトランタ五輪ではGK川口能活、MF前園真聖らを擁してブラジル代表を破る「マイアミの奇跡」を実現した。J1でも柏、G大阪、神戸、名古屋の監督を歴任。リーグ戦通算270勝は歴代トップの数字だ。だが、「○○だからこそ、西野氏に託した」と言う決定的な理由は会長の口からは出てこなかった。

 「新しい監督には内部からの昇格しかないと考えました。これはW杯までたった2カ月であるということを考え、内部で一番、このチームを見てきた方、西野氏を監督と決定しました」

 五輪やACLなど国際舞台の経験が豊富な点に加え、破綻したハリルホジッチ体制を「最後までサポートし続けた」ことを田嶋会長は選任の理由とした。こうした説明からは、西野氏を監督に据えることが日本にとってベストな策、というよりもハリルホジッチ監督を解任させることが第一で、その後の善後策としてベターだったのが西野新監督の誕生だった、とも読み取れる。

 ハリルホジッチ監督を支えたコーチのジャッキー・ボヌベー氏、フィジカルコーチのシリル・モワンヌ氏、GKコーチのエンヴェル・ルグシッチ氏も解任となった。西野新監督はスタッフの人選を進めており、12日に会見に臨む予定になっている。

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