鹿島、レアンドロのV弾で連覇を手中に!川崎が負ければ18日にも決定

 「明治安田生命J1、鹿島1-0浦和」(5日、カシマサッカースタジアム)

 首位鹿島が浦和との死闘を制し、勝ち点を70に積み上げ、優勝に大きく前進した。浦和がアジアチャンピオンズリーグ決勝に出場するため、1試合だけ前倒しで行われた1戦。後半35分にMFレアンドロ(24)が決勝ゴールを決めた。鹿島が試合のない18日に行われる第32節で勝ち点63の2位・川崎がG大阪に敗れれば、2年連続9度目の優勝が決まる。

 一瞬のスキを突いた。一進一退の攻防で迎えた後半35分。DF西の右からのクロスに、マークされたFW金崎、鈴木の背後からレアンドロがフリーで走り込む。「あそこはファーに入るしかなかった。慌てず低いシュートを打つことを意識した」。キッチリ右足で合わせた千金弾が試合を決めた。

 「1回のチャンスで決まる、スキを見せた方が負けると思った。集中した僕らが勝利した」。DF昌子は胸を張った。1点を奪った直後、大岩監督の下に走った。喜んだ訳ではない。「どういう攻め方をするか聞いた。ある程度ブロックを作っていこう、と」。戦術を確認する冷静さで、リーグ屈指の攻撃力を誇る浦和を完封した。

 連覇へ、限りなく接近した。1点を奪ってきっちり勝ち切る。勝負強さを見せて、積み上げた勝ち点は70。試合のない18日にも優勝が決まる。クラブ関係者は「これから着手します。まだ何も決まっていません」とこの日の結果を受けて、急きょ準備に入った。

 年間勝ち点3位ながらチャンピオンシップを制して王者になった昨季を、昌子は「気持ちいい優勝じゃない。モヤモヤした」と振り返る。今季は首位を守り続ける重圧と戦い続けて、最終コーナーを回った。「忘れてはいけないのは、僕らは何も達成していないということ。川崎が勝つと思って準備する」。迫った、その瞬間。胸を張って王者の称号を手にする。

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