筑波大の“ジャイアントキリング”終わる J1大宮に敗れ8強入りならず

 「天皇杯・4回戦、筑波大0-2大宮」(20日、カシマサッカースタジアム)

 茨城県代表として、ここまでJ所属の3クラブを撃破してきた筑波大は、J1の大宮と対戦して0-2で敗れた。前半28分、シュートブロックの際にファウルを取られたPKで先制を許すと、後半40分にも被弾。攻撃面でも無得点に終わった。

 落ち着き払っていた。立ち上がりから、J1の圧力に屈することはなく、丁寧にパスをつないで試合を組み立てる。「まずは自分たちがしっかりいつも通りのサッカーをやろうと思った」と小井土監督が語ったように、無駄な力みは感じさせず、勢いに任せたサッカーにも頼らず、大宮ゴールに迫った。

 潮目が変わったのは前半28分。相手FW清水のシュートをペナルティーエリア内でブロックした際に、ハンドのファウルを取られてPKを献上。先制点を許した。だがそこでも崩れずにその後は、反攻に出て、後半途中にはエースFW中野が強烈なミドルを放った。ゴールバーをたたいてライン上に落ち、ノーゴールとなった判定は微妙で、中野自身は「試合が終わって映像を見た。追加副審もいたので、しっかり判断してほしかった」と悔しさも見せたが、小井土監督は「判定に関しては追加副審もいた上での判定なので、何も言うつもりはない」と語るにとどめた。後半40分には2失点目。1回戦から続けてきた“ジャイアントキリング”は、ここで終わりを迎えた。

 ただ、このかけがえのない経験は大きな財産となる。指揮官が「学生にとってプロと真剣勝負をする機会は限られている。本気で臨んで負けたことが収穫。ここからどんなリバウンドを見せるのか、楽しみにしている」と語れば、この試合の主将を務めたFW戸嶋も「ここまでギリギリのところで3試合を勝ってきたが、4試合目で勝てなかったのは実力不足。ただ、チームとして格上と言われる相手であっても、一丸となれば勝利をつかめたことは、僕らだけではなく、筑波大蹴球部としても成長につながるのではないか」。

 悔しい敗戦だった。それは終了と同時にピッチに崩れ落ちたイレブンの姿が何よりの証明だろう。ただ、その一方で、大きな成長のきっかけともなり得る敗戦となった。

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