「がんばろう広島」災害後初戦はドロー

 「J1、広島0-0C大阪」(23日、Eスタ)

 広島‐C大阪は0‐0で引き分けた。神戸はU‐21日本代表DF岩波拓也(20)のゴールなどで、仙台に2‐1で逆転勝ちした。G大阪はFW宇佐美貴史(22)が得点したものの、甲府と3‐3で引き分けた。徳島は新潟に2‐1で競り勝った。浦和はFC東京と4‐4で引き分けたものの、首位を守った。

 思いを込めた一戦だったが、勝利を得ることはできなかった。広島はシュートわずか3本でスコアレスドローに終わり、9位に落とした。46歳の誕生日だった森保監督は「被災された方や救援、復旧活動に頑張っている方へ、勝利することで勇気、元気、希望をお届けしたかった」と唇をかんだ。

 広島市で起きた大規模土砂災害を受け、広島はこの日から義援金募金を開始。試合前には腰痛で6試合連続欠場となった主将の日本代表MF青山ら、ベンチ外の選手も寄付を呼びかけ、多くの善意が寄せられた。

 「あの夜は雷もすごくて僕も眠れなかった」と振り返った青山。練習場へ向かう際に通っていた道は今も通行止めで「『サッカーをやっていて本当にいいのか?』と、心のどこかで思っている。苦しいですね」と、複雑な心中を吐き出した。

 災害後、初めて行われた公式戦には2万人を超える観衆が詰めかけた。スタジアムには半旗が掲げられ、試合開始前には喪章をつけた両チームの選手がセンターサークルで輪になり、犠牲者に黙とうをささげた。

 GK林は「思いが届くと信じてやっていくしかない」と前を向き、出番のなかったFW佐藤も「ピッチ内外で全力を尽くしたい」と誓った。『がんばろう広島』のメッセージとともに被災者へ寄せた思いは、きっと伝わったはずだ。

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