サッカー日本代表ＭＦ香川真司（２３）が２２日にイングランド１部・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドと英国マンチェスターで正式契約を結び、２３日に帰国した。契約期間は７月１日から４年。前所属のドルトムントが用意したとされる年俸３００万ユーロ（約３億円）を超える３５０万ユーロ（約３億５０００万円）、４年総額１４億円の大型契約で名門クラブの仲間入りを果たした。（金額は推定）

　安売りではない。契約の話題に香川はプロとしてのプライドをのぞかせた。「金額を下げてまで挑戦するつもりはなかった。金額が高いのか低いのかは分からないですけど、しっかりした評価をもらって挑戦したかった」とドルトムントの提示額を超える年俸であることを示唆した。

　ドイツではドルトムントが当初、香川を残留させるため、年俸を１億５０００万円から３億円に倍増させようとしていると報じられていた。これを上回るとなると４年総額で約１４億円超の大型契約になると推定される。マンＵがドルトムントに支払う移籍金も１５億円超とみられ、香川は「結果を残さないと何も始まらない」と責任の大きさを痛感していた。

　２１日に離日する際は「メディカルチェックだけ」と話していたが、実は「サインをするのは知っていた」。英国マンチェスターの空港からＶＩＰ用の出入り口を通されメディカルチェック後、クラブの本拠地オールド・トラッフォードを訪問。その場で正式契約を結んだ。

　休暇中で同席しなかったファーガソン監督からも電話で「会えるのをすごく楽しみにしているし、一緒に成功しようと言われた」（香川）と激励された。「自分にとっては濃い１日。忘れないと思います」と０泊３日の強行日程を振り返った。

　背番号については、ベッカムやＣ・ロナウドがつけたマンＵのエースナンバー「７」を与えられるとも取りざたされていたが「そういう思いはない」。いくつか思い入れのある番号を要求したと言い、Ｃ大阪時代の２６か８、ドルトムントでつけた２３が浮上した。チーム合流は７月上旬の予定。香川の最大の挑戦が始まる。