八重樫力尽きた…乱打戦の末9回TKO負け 進退については明言せず
「ボクシング・IBF世界フライ級タイトルマッチ」(23日、横浜アリーナ)
IBF世界フライ級王座に挑戦した元3階級制覇王者・八重樫東(36)=大橋=は、王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に9回2分54秒TKOで敗れた。ムザラネは3度目の防衛。
9回終了間際、八重樫が力尽きた。めった打ちにされるとセコンドがリングに入る動きを見せたが、なんとか持ちこたえた。しかし、さらにパンチの雨を浴び続けると、危険と見たレフェリーが試合を止めた。
立ち上がりは足を使ったヒット&アウェー戦法。そして、3回あたりから得意の乱打戦に持ち込んだ。激闘型の八重樫ペースかと思われたが7回終盤に動きが鈍り、8回にボディーを効かされると大劣勢に。この回にもセコンドがリングに入る動きを見せたほどだ。
2017年5月、メリンド(フィリピン)に1回TKO負けを喫して以来の世界戦。無残なKO負けを喫した夜に大橋秀行会長から引退勧告を受けたにもかかわらず、即現役続行を直訴した。今回、勝てばスーパーフライ級に挑戦し、日本人2人目の4階級制覇プランもあったが雲散霧消した。
進退については「何も今の状態では言えないかもしれないですけど、そういうのも考えないといけない時間もあるし、まあまあ、のんびり考えます」と話した。激闘王にグローブをつるす時が来たのか。