【にしたん社長の人生相談 西村誠司氏のお悩みクリニック】結婚25年-会話ない夫婦関係に不安

 にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。

 【相談】 西村さんは奥様とは仲いいですかね。私は結婚25年目の50代男性です。子供も巣立ちして夫婦2人暮らしです。妻とはケンカもありませんが、会話もほとんどなくなってきました。私はことあるごとに「美味しかった」「ありがとう」など感謝の言葉を伝えるようにしているつもりですが、特に反応もないのです。仕事を終えて家に帰ってもテレビを見るだけで、妻と一緒に笑うことも減りました。このまま定年を迎え、老後を過ごすのかと思うと少し怖くなります。今さらでも、関係を立て直す方法はあるでしょうか。なぜこうなったのかと自問したときに思うのは、子育てのみが2人共通の関心事項だったのが、それがなくなったことへの当惑かと思ったりします。

 【回答】 ご相談ありがとうございます。25年という時間を共に歩いてきたからこそ生まれる、静けさや距離感。そのなかでふと感じる不安や寂しさは、とても自然なものだと思います。

 ご質問に正直にお答えすると、私自身、妻とは今も仲はいいと思っています。ただし、それは若い頃のように会話が弾み続けるとか、常に一緒に何かをしている、という意味ではありません。むしろ、長く一緒にいるからこそ「言わなくても分かる」「言わない時間が増える」フェーズに入っている感覚に近いです。ですから、会話が減ったからといって、それ自体が失敗や冷え切った関係だとは私は思っていません。

 お話を伺っていて、とても大切だと感じたのは、あなたが今も「ありがとう」「美味しかった」と言葉にして伝えようとしていることです。これは簡単なようで、できていないご夫婦が本当に多い。反応が薄いからといって、その価値が消えるわけではありません。言葉は相手のためであると同時に、自分の姿勢を整える行為でもあります。

 ただ一方で、あなた自身が気づいておられる通り、「子育て」という共通の大きなテーマが終わったあと、夫婦が次に何を共有するのかが見えなくなっているのだと思います。これは多くの夫婦が直面する壁です。子どもがいた頃は会話の中心が自然とそこに集まりました。でも今は意識しないと共通の話題は生まれません。

 関係を立て直す、というよりも、「新しい関係をつくり直す」と考えてみてはいかがでしょうか。25年前の恋人同士に戻る必要はありません。むしろ人生後半を一緒にどう過ごすかを、ゼロから考える段階に入った、と捉えるほうが健全です。

 具体的には、大きなことをしなくていいと思います。旅行に誘う必要も改まった話し合いをする必要もありません。たとえば、「今度の休み、どこか散歩でも行く?」と軽く声をかける。「この番組、意外と面白いね」とテレビの感想を口にする。反応がなくても、それでいい。会話のキャッチボールを成立させようとしすぎないことが、かえって大切です。

 そしてもう一つ大事なのは、「立て直そう」と焦らないことです。長い年月をかけてできた距離は、同じく時間をかけてしか縮まりません。でも、あなたがこうして悩み向き合おうとしている時点で、手遅れでは決してありません。

 老後が怖いと感じるのは、それだけ真剣に人生と向き合っている証拠です。これから先、夫婦が再び同じ方向を向く形は、きっと若い頃とは違う穏やかなものになるはずです。静かでもいい。言葉が少なくてもいい。隣にいることを、もう一度「選び直す」--その意識があれば関係は少しずつ変わっていくと思います。

 今さらではありません。今だからこそできることがある。私はそう思います。

 ◇西村誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万6000人。

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