ロッテ・藤原恭大の、勝敗を分けた技ありの“ヘッスラ”を激写!
DNAを感じた。頭脳的な“ヘッスラ”で決勝点をもぎとったロッテ・藤原恭大外野手(25)だ。
12日の対広島戦(ZOZOマリンスタジアム)の7回無死三塁、寺地のピッチャー強襲の内野安打で三塁からホームへ走る背番号1が見えた。レンズを向けた時にはすでに広島・坂倉捕手が内野からの返球を受けたミットを構えていた。タイミングは完全にアウト。ところが、水泳のクロールのように右腕を伸ばし、体の左側面を浮かせるようなヘッドスライディング。タッチをかわしながら左手でホームベースをタッチし生還。終わってみれば決勝点。勝敗を分けるワンプレーとなった。
リーグ最下位で突入した交流戦。なんとか流れを変えたいところだっただけに、2カード目となる勝ち越しを決める働きは大きい。
私の脳裏によみがえったのは、2020年8月20日の対ソフトバンク6回戦の延長十回裏2死一、二塁の一打サヨナラの場面。ソフトバンク・椎野の暴投で二塁ランナーの代走・鳥谷がタッチをかわすヘッドスライディングで生還し、劇的なサヨナラ勝ち。頭脳的な“ヘッスラ”によってチームは首位タイに浮上した。
当時の藤原は入団2年目のシーズンでわずか26試合しか出場していないが、一つの走塁が勝敗を分けることを脳裏に刻んだにちがいない。今季は一軍に定着し打撃と守備でチームを引っ張っているが、“走”でも存在感を見せた。(デイリースポーツ・開出牧)





