【野球】高校野球7イニング制に様々な声 有名4監督に聞いてみた 反対意見ばかりじゃなかった
高校野球では7イニング制導入の議論が続いている。昨年12月に発表されたアンケート結果では加盟校の約7割が反対していたが、さまざまな意見があることも事実。4校の監督に7イニング制の考えや思いを聞いた。
◇ ◇
7イニング制の導入は昨年12月5日に開かれた高野連の理事会で先送りになった。検討会議は、試合時間短縮が熱中症や障害予防、指導者らの長時間労働解消などに効果が期待されるとして「2028年からの導入が望ましい」などと報告書をまとめたが、加盟校などの反対意見が多かった。
実際、現場の意見はどのようなものなのか。強い反対を示したのが大阪桐蔭の西谷浩一監督(56)だ。「7イニングなんか全くあり得ない」と主張。「暑さとかあると思うんですけども」と前置きしながらも「簡単に変えていいもんじゃない。みんながこれだけ反対してるのに意味が分からない。僕は最後まで反対したい」と語気を強める。
智弁学園の小坂将商監督(48)も反対派の一人。「出る機会が減るし、野球が変わってしまう」と理由を語る。Uー18でコーチを務め、7イニングの試合を見てきた経験もある。序盤に大量失点した試合は雰囲気を含め逆転の難しさを感じたといい、「9回やったら、なんとかなるんちゃうかなと思います」とも話した。他にも「甲子園に遠くから試合にきたチームがかわいそう」という理由もある。ただ、命が危ないほどの暑さを感じることも事実だ。「3回、3回、3回で休憩を5分でもいいんで与えてあげればいいんじゃないかな」と別の方法での対策を提案した。
ただ、同じ強豪校でも反対意見ばかりというわけではない。秋季近畿大会王者・神戸国際大付の青木尚龍監督(61)は「僕は中間でもなんでもない」といい、「いろんな方がいろんなことを考えられている。僕らの思いはあるけれども、ルールの中でやらなあかんわけやから、決まったらそれでやるしかない。僕ら高野連に所属してるので」と冷静に語った。
今年創部100周年の関大北陽でも話を聞いた。辻本忠監督(49)は「個人的には9イニングで、日本の野球の良さである間を大事にしたい」。近年の異常な暑さも感じているが「暑さ対策も含めて勝負かなと思っています。暑さもプレッシャーも克服したチームが甲子園に行くべきなんじゃないか」と考えている。
ただ、7イニング制はメリットになる可能性もある。チームは2007年の選抜大会出場以降、甲子園から遠ざかっているため「いいピッチャー1人いたら、その1人で甲子園に行けるかなと思ったことはある」と古豪復活の足掛かりとなることも考えたという。公立校や部員の少ないチームなどでも利点と捉えているところはあるかもしれない。さまざまな意見がある中、どう決着するのか。引き続き議論の行方に注目が集まる。(デイリースポーツ・山村菜々子)




