開星・野々村監督 14年ぶり甲子園で“野々村節”さく裂「7イニングになったらもう野球見ません」

 5日に開幕する第107回全国高校野球選手権大会の出場校による甲子園練習が1日、甲子園球場で行われ、開星の野々村直通監督(73)が2011年夏以来、14年ぶりに聖地に帰還した。来年の公式戦から指名打者(DH)制導入が決定し、7回制も議論されるなど、変わりゆく高校球界に対して“野々村節”がさく裂。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで持論を展開した。

 約7分間の取材の最後に開星の野々村監督はきっぱりと言い放った。報道陣は笑いに包まれる。“野々村節”は14年の時を経ても色あせていなかった。

 「7イニングだけはやめてほしい!7イニングになったら、もう野球見ません」

 高校球界にDH制が導入されることついて問われた質問の流れで7回制に自ら言及し、強く反対した。直後に取材時間は終了。7回制導入なら野球から離れることも辞さない姿勢を示し、球場を後にした。

 一方、DH制については「大賛成」と笑顔。「この大会も指名打者つくってくれよ。今いるんですよ、指名打者で使いたいの。4打席使いたいんですよ」とまさかの即導入を“注文”した。打撃に特化した選手が現チームに在籍しているものの、今は代打起用を主とするしかないという。「指名打者はね、打つしかできないけど、すごい特長じゃないですか」と持論を示した。

 歯に衣(きぬ)着せない“野々村節”が聖地に帰ってきた。阪神・糸原を擁した2010年春のセンバツ、21世紀枠で出場した和歌山の向陽に敗れて初戦敗退。「21世紀枠に負けたのは末代までの恥。腹を切りたい」などと発言したことで謝罪会見を開いた末に辞任。11年に復帰して12年3月に定年退職するも、20年に再び監督に就任し、開星を8年ぶりの甲子園出場に導いた。

 久しぶりの甲子園に足を踏み入れ「いやー、懐かしいですね」と感嘆した。甲子園練習ではベンチにどっしりと座り、眼鏡の奥からナインの動きをじっと観察。ほとんどグラウンドに足を踏み入れることはなく、「見とっただけですよ、一番涼しいところでね」と余裕たっぷり。甲子園出場から離れている間に朝夕2部制も導入されたが、「ナイターはきれいだしね」と意に介さなかった。

 「甲子園でできるのがご褒美なので。精いっぱい全力でやれというだけですね」。春夏通算11度の甲子園出場を誇る老将が夏の聖地を盛り上げる。

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