【野球】侍・栗山監督が見たロッテ・佐々木朗 まな弟子・大谷を見る表情との共通点

 侍ジャパン・栗山英樹監督が7日、沖縄・石垣島でのロッテ・キャンプの視察に訪れた。ロッテにも侍ジャパン候補にリストアップされた選手が多数いる中で、気にかけていた選手の一人が佐々木朗希である。令和の怪物の投球練習を見つめる姿は日本ハム当時の大谷の投球練習を見つめる時の表情に似ていた。

 快速球を投げ込む姿に笑みをこぼさず、真剣なまなざしで凝視していた。栗山監督と言えば、言わずと知れた大谷翔平育成へ尽力した監督。日本ハム担当時代の名護キャンプ、アリゾナキャンプで大谷の投球練習を見るときに笑顔を一切、見せず食い入るように見ていたのを記憶している。この時の佐々木朗希を見る姿もそれに近いものと感じた。

 キャンプ視察後、大谷の3年目と今季3年目を迎えた佐々木朗希と比較した時と、将来大谷クラスになれる投手かと聞いてみたかった。「比べる必要はない」と遮断されたが、佐々木朗希に対しても日本ハム在籍時の大谷翔平と接するように大事にしたいという思いが感じ取れた。栗山監督は「体の感じ、投げている感じはすごく落ち着いたなという印象を強く思った。3年目の翔平も勝ったけど、やっている方は怖くて、いつ何が起こるのかってね。日本のエース格の投手であることは間違いないよ」と投げる姿にうれしく思ったと同時に将来的にもっと伸びていく逸材と感じているはずだ。

 日本ハム時代は、大谷に対する悩みは尽きなかった。右足に不安を抱えた年には「全力疾走するな」と一喝。痛そうなしぐさをみせ、ヒヤリとさせるプレーに「このすっとこどっこい!」とゲキも。日本球界の宝にケガをさせられないという常に不安に悩まされていたと思う。

 何十年かに一人の逸材として入団した佐々木朗希は、1年目登板機会なく、体づくりに専念し、2年目はシーズン前半から綿密なプランを組んで後半戦で活躍した。それに対して栗山監督は「預かる監督さん、コーチの皆さんは大変だったと思うよ」とホッとした表情で言った。登板機会がなかった1年目は批判めいた言葉もかけられていたが、しっかりとした下地作りで今がある。大きなけがをさせずに順調に育てているロッテ球団に感謝しているようだ。

 佐々木朗希は投球後「もし(代表に)なったら、相手チームから感じるものもあると思う。そういったところはすごく勉強になると思う。吸収したいなと思う」と代表入りへの思いを口にした。栗山監督と過ごす期間が、令和の怪物のさらなる成長への手助けになることに記者は興味を抱いている。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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