【野球】広島の新助っ人ピレラに高まる不動の3番への期待

 V奪回を狙うカープが今オフ、3人の新外国人選手を補強した。DJ・ジョンソン投手は長いヒゲ、テイラー・スコット投手はロングヘアーがトレードマーク。個性的な外見の2人は佐々岡監督がリリーフに求める「150キロ以上の強い真っすぐ」という条件もクリア。セットアッパー、クローザーとして期待されている。課題のブルペン陣に厚みが増した中、野手唯一の新助っ人となったのが、ホセ・ピレラ外野手だ。

 メジャー6年間で通算17本塁打。朝山打撃コーチが「パワーヒッター、シンプルに強く振れる」とほれ込んだ大砲はアグレッシブな打撃が最大の魅力だ。約2カ月前、佐々岡監督は就任会見でこんなことを言っていた。

 「走って1点を取るのがカープ野球。今の野球はランナーをためて長打が出るというのも必要なのかな。(今季の)クリーンアップは誠也(鈴木)だけが固定されて他は固定できなかった。長打力が少なかったのも得点不足(の原因)と思うので、クリーンアップの長打力の補強は欲しいところではあります」

 クリーンアップ固定が理想だが、今季26本塁打を記録したバティスタはドーピング違反により、来季の契約が不透明。新3番としてピレラへの期待は大きくなって当然だ。朝山コーチは「4番鈴木」構想を描き、「誠也の周りをしっかり固めたい」と5番候補に松山の名前を挙げる。今季は3番に悩まされただけに、新助っ人が機能すれば、赤ヘル打線に復活の予感が漂う。

 ピレラのポジションは外野に加えて二、三塁も守れるという触れ込みだ。不動の二塁・菊池涼がメジャー移籍を目指してポスティングを申請し、三塁も絶対的なレギュラーは不在。守備位置は春季キャンプで判断される見込みだが、内外野競争は激しくなりそうだ。

 高ヘッドコーチはピレラについて「まずはキャンプで見てからだね。外国人は分からない。キャンプ、オープン戦で見てだけど、シーズンに入っても分からないよ」と慎重に話す。チーム打率は17年・273、18年・262、今季は・254と急降下。鯉の新助っ人は救世主となれるか。来春、日南でベールを脱ぐ日が待ち遠しい。

(デイリースポーツ・杉原史恭)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス