【野球】原巨人で救援投手が“変貌” 中川ら若手台頭の背景にあるもの

 今季から原辰徳監督(60)が復帰して新体制となった巨人。投手陣では救援投手の顔ぶれがガラリと変わり、4年目の中川皓太投手(25)がブルペンの柱を担うなど若手が続々と台頭してきた。G投が“変貌”した背景に迫った。

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 巨人軍が変わった。大型補強で丸ら新戦力が加わっただけではない。特に投手陣は若手が台頭し、昨季とは顔ぶれが変わってきた。

 中川は抑えも担い、ブルペンの中心的な存在になった。昨季1軍登板なしの2015年度ドラフト1位・桜井は、中継ぎとして5月23日・DeNA戦でプロ初勝利。6月6日・楽天戦ではプロ初の先発勝利を挙げた。鍬原や高木らが続々と新たなリリーフ陣の一角として加わった。本来の守護神・クックが右肘違和感のため離脱するなど苦しいチーム事情の中、若い力でやりくりしてきた。

 その背景には意識改革がある。キーワードは“全員で戦う”。その意識を2、3軍を担う投手コーチを1軍に呼んで植え付けた。5月12日・ヤクルト戦(東京ドーム)に木佐貫ファーム投手コーチ、同14日・阪神戦(同)に杉内ファーム投手コーチを帯同させた。

 その狙いを1軍の水野投手コーチは「1軍とファームのコーチで交流したり、情報交換した方がいい」と説明。ファーム投手コーチについても「1軍の緊張感や雰囲気を味わった方がいい」(水野コーチ)という。その上で1軍では相手打者をどうやって攻め、抑えているのかを2、3軍の投手に伝え、昇格した際に生かしてほしい-という考えだ。1~3軍までのスタッフ間で情報を共有することは、例えば好調な2軍投手を昇格させるタイミングの見極めにも生かされる。結果としてチーム内の活性化にもつながっている。

 三沢ファーム投手コーチが、5月31日から1軍投手コーチに配置転換となったが、これも“全員で戦う”チーム方針の一環だろう。今年のスローガンは「Show The Spirit~和と動」だが「古くからあるチームワーク。全員で結束する力、そういう意味がある」と原監督。救援陣の顔ぶれには、チーム一丸の姿勢が表れているわけだ。

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