【野球】「大学からプロを目指す」 ケガで裏方に専念した背番号18の広陵主将

 夏の甲子園で準優勝に輝いた広陵高校。2007年に広島・野村や巨人・小林らを擁し、準優勝に終わった悔しさを受け継いだ後輩たちが、10年前のリベンジに挑んだ夏だった。

 チームをまとめたのは背番号18の岩本淳太主将(3年)。今春から主将に就任した。中井哲之監督(55)は「男らしいし、監督の気持ちもくめる。(中村)奨成や(平元)銀次郎がいて若干遠慮があったけど、6月くらいかな。遠慮なしに言いたいことを全部言い始めた頃からチームが随分変わった」と絶大な信頼を寄せた。

 入学当初は144キロを投げる投手だったが、1年冬、2年夏と2度の右肘手術を経験。「野球が嫌になった」。寮の部屋で一人、泣く日々が続いた。高校最後の夏も投げられなかった。医者から「夏はもう間に合わない」と宣告されたことでけじめをつけ、裏方として支えることを決めた。

 野球部は142人の大所帯。もちろん部員同士の衝突もあった。試合で負けた時にメンバーと控え選手の間で溝が生まれた。このままではチームがバラバラになる-危機感を覚えた岩本は「広陵の看板を背負ってるんやから、しっかり戦おう」「俺らの代表で戦ってくれてるんやから、しっかり応援しよう」とそれぞれに訴えかけた。

 試合中は捕手の防具装着を手伝ったり、伝令、バット引きもした。決勝の花咲徳栄戦では最後の打者のバットを片付けてから列に並んだ。「最後までやるのが自分の仕事なので、しっかりやろうと決めてました」。プレーで引っ張れなかった分、自身の役割を最後までつとめあげた。

 中村は「言葉や態度でチームを引っ張ってくれる。憧れです」と話せば、平元は「強くて芯のある、男らしいキャプテン」とバッテリーの目にも心にも、たくましい主将の姿が焼き付いている。

 大会後はトミー・ジョン手術を受ける。「先のことを見据えて。大学からは再起をかけてプロを目指して頑張りたい」。試練を乗り越えた強い気持ちで、夢に向かって突き進む。(デイリースポーツ・疋田有佳里)

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