山本由伸が6回1失点の快投!味方のミスにも乱入者にも動じず 負けられない一戦でリード守って降板
「ワールドシリーズ・第6戦、ブルージェイズ-ドジャース」(31日、トロント)
ドジャースの山本由伸投手が先発マウンドに上がり、6回1失点の好投。ポストシーズン3連勝の権利を手に降板し、先発としての役割を十二分に果たした。
初回、先頭のスプリンガーを遊ゴロに仕留め、続くルークスを平凡な三ゴロに打ち取ったかに思われた。だが三塁・マンシーが痛恨の後逸。思わぬ形で走者を出してゲレーロJr.を迎えた。
記録はヒットと判定されたが、後にマンシーの失策と変更された。それでもカーブで三ゴロ併殺打に仕留めた。ベンチに戻ると、ミスしたマンシーと目を合わせて言葉をかわした。マンシーもメガネを拭きながらうなずいていた。
二回は先頭のビシェットをスライダーで空振り三振。続くバーショは内角スライダーで詰まらせて遊飛に打ち取った。カークは外角高めのカットボールで中飛に仕留めた。
直後に打線はスミス、ベッツの適時打で一挙3点を先制。主導権を引き寄せた中で迎えた三回だったが、バーガーに初安打となる左翼線二塁打を許した。初めて得点圏に走者を背負ったが、クレメントを空振り三振。ヒメネスにはフルカウントとなり、スプリットを痛烈にはじき返されるも二塁・ロハスが好捕。2死三塁からスプリンガーには中前適時打を浴びて1点を返されたが、後続を打ち取って最少失点で切り抜けた。
四回は先頭のゲレーロJr.を内角スプリットで見逃し三振。続くビシェットには内角低めのスプリットを捉えられ左前にはじき返された。それでもバーショを二ゴロ併殺打に仕留めた山本。ロハス-ベッツの鮮やかなコンビネーションにグラブを突き出してたたえ、笑みを浮かべた。
五回は先頭のカークを空振り三振。バーショはアウトローいっぱいのフォーシームで見逃し三振に斬った。クレメントは遊ゴロに打ち取ったかに思われたがベッツがファンブル。内野安打となったが、山本はベッツに「切り替えよう」とジェスチャーを送り、後続を打ち取った。
そして六回、先頭のスプリンガーを遊ゴロに打ち取った。ここでグラウンドに乱入者が現れ、球場は大ブーイングに包まれた。ほどなくしてセキュリティーに連行されていったが、思わぬハプニング。ルークスを打ち取ったが、ゲレーロJr.には左越えの二塁打を浴びた。ここで打席にはビシェット。追い込みながらも粘られ、フルカウントから首を振った。ブルペンではロブレスキーが準備する中、内角高めにスプリットが抜けて四球で歩かせた。
この試合初めての四球でピンチを広げてしまったが、バーショを低めのスプリットで空振り三振。鮮やかにスコアボードにゼロを刻むと少しだけ口元を緩めた。ベンチでは大谷が満面の笑みを浮かべて山本をたたえ、キケらともタッチをかわした。
山本は第2戦で完投勝利をマーク。ナ・リーグ優勝決定シリーズのブルワーズ戦に続き、2試合連続で9回を投げ抜いた。第5戦後にロサンゼルスで行われた会見で「100%を出せる準備をして」と力を込めていた。





