ドジャース崖っぷち 大谷無安打、2番スミス新打線も不発 9月デビュー新人に斬られ12K

 3回、空振り三振に倒れるドジャース・大谷翔平(提供・AP/アフロ)
 3回、空振り三振に倒れるドジャース・大谷(共同)
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 「ワールドシリーズ・第5戦、ドジャース1-6ブルージェイズ」(29日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(31)が、ドジャースタジアムで行われたブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第5戦に「1番・指名打者」で出場し、4打数無安打に終わった。22歳新人のトレイ・イエサベージ投手らに封じられ、チームは連敗でシリーズ2勝3敗となり、崖っぷちに立たされた。試合後は敵地トロントへ移動。背水の陣で31日の第6戦を迎える。

 歓声が一瞬にしてため息に変わった。2点を追う六回。大谷が放った時速189キロの弾丸ライナーはブ軍右翼のダイビング捕球に阻まれた。そこまでチーム全体でわずか2安打。ソロで1点を取るのがやっと。反撃のきっかけさえつかむことができずに完敗した。

 勝てば王手、負ければ崖っぷちの第5戦。ロバーツ監督は打線の組み替えを決断した。大谷の後ろを打つ2番を、ベッツから好調の捕手スミスに代え、PS打率・080の中堅パヘスをスタメンから外した。

 しかし、試合は先発スネルがプレーボール直後に連続被弾。わずか3球で2点を失い、劣勢を強いられた。打線は9月にデビューしたばかりの22歳右腕に新人では史上最多の12三振を喫するなど、沈黙。ここまで今PS両リーグ最多の8本塁打を記録している大谷も完全に封じられた。

 この2試合のチーム打率は・164(61打数10安打)、得点圏に走者を置いた打席は6の0。試合後の会見でロバーツ監督は険しい表情で「いい気分ではない。むこうにできていることができていない。調整が必要だ」と選手の奮起を促した。

 WSが7回戦制になって以降、2勝3敗から制覇した確率は約31%。背水の状況で重なるのは、昨年のパドレスとの地区シリーズ(5回戦制)で1勝2敗と追い詰められた時のこと。大谷はそこで「2連勝すればいいゲームと思っている。後がないという感覚自体が僕にはない。2連勝すればOK」と話し、実際に世界一につながる連勝を導いた。敵地で迎える第6戦に悲愴(ひそう)感はない。いつものように次の1点、次の1勝を目指して打席に立つ。

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