「51」永久欠番決まったランディ・ジョンソン氏、イチロー氏との秘話明かす 日本選手の姿勢に感銘 大谷の審判あいさつにも言及 マリナーズ異例の決定
米大リーグ、マリナーズは2日(日本時間3日)、サイ・ヤング賞5回、メジャー通算303勝などの記録を持ち、2015年にダイヤモンドバックスの選手として殿堂入りしたランディ・ジョンソン氏が在籍中につけた背番号「51」を永久欠番にしたと発表した。51番は今年1月に殿堂入りしたイチロー氏の背番号としてすでに永久欠番になっており、異例の決定となった。
この日、オンライン会見を行ったジョンソン氏は「非常に興奮しており、誇りに思い、光栄に感じています」と喜びを表現。その一方で自身の移籍後に同じ51番をつけてプレーし、通算3089安打などの記録を残し、今年1月に殿堂入りを果たしたイチロー氏にも敬意。「この件についてオーナーシップが水面下で尽力してくださっていたことを知っていますし、イチローの偉大さと彼の功績の重要性も理解しています。今年の彼の殿堂入りや背番号の永久欠番の邪魔をしたくはありませんでした。そこで、もしこのことが実現するのであれば、彼の栄誉ある日に影響を与えない形で行われるべきだというのが私の唯一の条件でした」と、舞台裏を明かした。
会見ではイチロー氏から入団時に自身のところへ背番号「51」を着ける承諾を得るための手紙が送られてきたことを明かし「思いもよらないことだった」と回想。日本選手の野球に対する姿勢や敬意にも言及し、「(ドジャースの)大谷翔平が打席に入る前に球審にあいさつしたり、山本ら投手たちもそうであるように、それが彼ら日本の選手たちの試合に対する姿勢だと思う。今考えると、イチローが私に手紙を送ってきたこともさほど驚くことではないのかもしれない」と話した。
ジョンソン氏は1988年にエクスポス(現ナショナルズ)でメジャーデビューし、翌シーズン途中にマリナーズへ移籍。98年途中にアストロズへトレードされるまで10シーズンで274登板、130勝74敗、防御率3・42、2162奪三振をマーク。95年に18勝2敗、防御率2・48、214回1/3、294奪三振などの記録でサイ・ヤング賞を獲得した。
01年にマリナーズに入団し、ジョンソン氏の番号を受け継ぐ形でプレーしたイチロー氏は今年1月21日の殿堂入り会見で「当時、51をつけることになるときに特別な番号だと認識してました。当然、シアトルの街にとっても、球団にとって、ファンにとっても。この番号をけがしてはいけない。51番をつけた選手がただの普通の選手だったら、これはランディ・ジョンソンに対して申し訳が立たないし、そういう覚悟がすごくありましたね。日本人選手、野手として初めてというのも大きな一つでしたけど、51番がシアトルにとって特別な番号ということもあって、僕の中ですごく重く存在していた、そういう記憶があります」と話していた。
マリナーズの過去4人の永久欠番はケン・グリフィーJr氏の「24」、エドガー・マルティネス氏の「11」、イチロー氏の「51」、全球団共通のジャッキー・ロビンソン氏の「42」。




