大谷翔平、走者と衝突、転倒し負傷交代 先制2号特大弾も4回2/3を2安打3失点

ホワイトソックス戦に先発したエンゼルス・大谷。米大リーグ公式戦で初めて投打同時出場を果たした=アナハイム(共同)
ホワイトソックス戦で今季初先発したエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)
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 「エンゼルス7-4ホワイトソックス」(4日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が、メジャー118年ぶりとなる「2番・投手」で、メジャー4年目で初めて投打同時出場。打っては初回の打席で137メートルの先制2号ソロを放つなど、3打数1安打1打点。投げては4回2/3、92球を投げて2安打3失点(1自責)、5四球7三振だった。最速163キロを計測するなど、四回まで1安打無失点、6三振の力投。だが勝利投手の権利が発生する目前の五回、制球が乱れて同点とされて降板した。本塁ベースカバーに入った際に、相手走者のスパイクを左足に受けて転倒するアクシデント。左足を引きずりながらベンチ裏に消えた。18年5月20日のレイズ戦以来1050日ぶりの勝利は逃した。試合は同点の九回、ウォルシュがこの日2本目となるサヨナラ3ランを放ちエンゼルスが勝利した。

 まさかの結末だった。本拠地のスタンドから悲鳴が起こった。3点リードの五回のマウンド。単打と2四球で2死満塁となった後、4番モンカドへの初球が暴投となり、1点を失った大谷は、カウント2-2から145キロの球で空振り三振を奪った。勝利投手の権利を手にしたかと思われたが、ボールは捕手のミットをかすめてバックネット方向へ転々。捕手からの一塁への送球がそれて、振り逃げとなり、三塁走者が生還。さらに本塁突入を試みた二塁走者に対して大谷は本塁カバーを試みたが、送球は頭上のはるか上。ジャンプした大谷の足元に走者の激しいスライディングが入り、左足を削られた背番号17はそのままバランスを崩し、左腕が先に着く格好で転倒。しばらく立ち上がることができなかった。

 ベンチからマドン監督やトレーナーが駆け寄り、状態を確認。続投は不可能との判断で交代を告げた。大谷は痛みと悔しさが入り混じった複雑な表情を浮かべ、左足を引きずりながらベンチ裏へ消えた。

 それまでは快調な投球を続けていた。この日の最速163キロの直球に、スプリットも効果的に使い、四回まで内野安打1本に抑える好投だった。勝利投手目前の悔しい降板だった。

 打撃ではいきなり魅せた。初回、1死無走者で迎えた第一打席。ホワイトソックスの先発シースが投じた初球、高めの156キロ直球を振り抜くと、打球は弾丸ライナーとなって右中間席に突き刺さった。打球速度185キロ、飛距離137・4メートルの先制2号ソロ。打った瞬間に確信し、ゆっくりと歩き始めた大谷は、どよめきの中を気持ちよさそうにベースを回った。この一発でメジャー通算49本塁打。城島健司(マリナーズ)を抜いて日本人単独3位に浮上した。

 二回2死一塁で迎えた2打席目は痛烈な中直。四回2死一、三塁で迎えた第三打席は中前に抜けるかの一打だったが、二塁ベース後ろに守っていた遊撃手に捕られた。

 ア・リーグでDH制が導入された1973年以降、DH解除で投手が出場するのは今季創設60年を迎えたエンゼルスでは史上初。メジャーでは1976年9月23日(ツインズ戦)のケン・ブレット投手(ホワイトソックス)、2009年5月17日(インディアンス戦)のアンディ・ソナンスタイン(レイズ)、2016年6月30日(アスレチックス戦)のバムガーナー投手(ジャイアンツ)以来、5年ぶり4人目だった。

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